専門分野
行動経済学、産業組織論、ミクロ経済理論
研究テーマ
行動経済学、産業組織論、ミクロ経済理論
研究紹介
市場における企業の行動(価格付け戦略など)を分析する「産業組織論」、および経済学に心理学的な要素を組み入れた「行動経済学」の研究を主に行っています。
現代社会で取引される商品、特に金融商品の中には、契約内容が複雑なため、消費者が各商品の特性を完全には理解できていない事が起こり得ます。アメリカのサブプライムローン問題に代表されるように、そうした複雑な商取引において企業が正確な情報を提供せず、結果として消費者が不利益を被ることが社会的に大きな問題となっています。一方、企業には消費者に有益な情報を提供し、より多くの顧客を集める誘因もあります。私が行っている一連の研究では、いかなる状況で企業は消費者に正しい情報を提供するのか、また正しい情報が提供されない場合はどのように経済的損失が生じ、どのような消費者保護政策が必要になるのかについて、理論モデルを構築し分析しました。代表的な研究としては、以下の2本をご参照ください(どちらも私のPersonal Websiteからアクセス可能です):
“Inferior Products and Profitable Deception” (with Paul Heidhues and Botond Kőszegi), Review of Economic Studies, 84 (1), 323–356, 2017. https://doi.org/10.1093/restud/rdw037
“Deception under Competitive Intermediation,” Working Paper.
講義等では、経済行動を体系立てて分析するための手法・姿勢を身につける手助けができればと思います。
室岡 健志
MUROOKA, Takeshi
准教授:Associate Professor
学位:Ph.D. in Economics(カリフォルニア大学バークリー校)
murooka@osipp.osaka-u.ac.jp