教員紹介
Faculty
松林 哲也
Matsubayashi Tetsuya
政治学 / 政治経済学 / 社会医学
教授:Professor
学位:Ph.D. in Political Science (テキサスA&M大学)
研究テーマ
政治行動、政治制度、自殺対策
研究紹介
私は代表民主制の機能とその社会的・経済的帰結に関心を持ち、政治行動、政治制度、社会医学(自殺対策やメンタルヘルス)を中心に研究を行っています。
どのような制度のもとで、どういった特徴を持つ有権者が活発に投票に参加するのか。有権者の投票参加は政府の応答性を高めるのか。そして、政府の政策や社会・自然環境は、人々の幸福度や健康、自殺リスクにどのような影響を及ぼしているのか。これらの問いに対し、計量分析や因果推論の手法を用いた実証研究に取り組んでいます。
私の研究を特徴づけるキーワードの一つは「見えない不平等」です。民主政治において声を持たない(政治的に十分に代表されていない)人々の存在を可視化し、その背景にある制度や社会環境の影響を明らかにすることを目指しています。
もう一つのキーワードは「エビデンス(科学的根拠)」です。大規模データ分析を通じて信頼度の高い科学的根拠を提示し、現実社会での政策立案や制度設計に少しでも役立つ情報を提供することを重視しています。
The rate of suicide is plotted against the date of birth. The red line denotes the school entry cutoff date (i.e., April 2nd) in Japan. The gray thick line represents a locally weighted regression line fitted separately before and after the cutoff date. The data include individuals aged between 15 and 25 at the time of death that occurred between 1989 and 2010. Data are obtained from birth records (1974–1985) and death records (1989–2010) contained in the Vital Statistics of Japan.
学生へのメッセージ
社会で生じるさまざまな問題は、個人の選択だけでなく、制度や社会環境によって大きな影響を受けています。政治参加、健康、福祉、地域格差といった複雑な課題を理解するためには、直感や印象に頼るのではなく、データに基づいて現象を分析し、その背後にあるメカニズムを考えることが重要です。
私のゼミでは、政治学を中心としながらも、経済学や公衆衛生学などの知見も視野に入れ、社会問題を多面的に分析する力を養う機会を提供します。学術雑誌で発表されたエビデンスの妥当性を批判的に評価する技術、そして自ら問いを立てて独自のエビデンスを作り出す技術を、共に学んでいきましょう。
社会の仕組みや人々の行動に関心があり、データを活用して社会課題の解決に取り組みたいと考えている方を歓迎します。OSIPPでの学びを通じて、複雑な社会現象を客観的に理解し、エビデンスに基づいて考え行動できる力を身につけてもらえればと思います。