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2024年度海外インターンシップ及び海外調査助成の説明会

2024年9月4日、オンラインにて「海外インターンシップ及び海外調査助成の説明会」が開催され、約10人の学生が参加した。 まずは、OSIPP教授である小原美紀先生より対象となる学生やインターンの開催時期、応募方法の詳細の説明があり、それに加えて海外でのインターンへの応募の仕方や過去の事例などについても詳しく述べた。次に、OSIPP教授 蓮生郁代先生から国連でのインターンシップへの参加方法などについての説明があった。 後半では、2022年度にOSIPP博士後期課程を修了した石川祐実さん(現 滋賀大学データサイエンス学部講師)がOSIPP博士前期課程の学生だった時に参加したWHOでのインターンについて語った。ジュネーブにあるWHO本部での活動の様子や、その後のWHOカンボジア支部でのボランティアの経験を述べ、その二か所での経験や様子の違いを説明した。質疑応答では、参加者からインターンシップ中の自身の研究の進め方や助成金額などについての質問が寄せられ、それぞれが海外での活動を積極的に考えている姿勢がうかがえた。 主催:OSIPP Global Community Office (OSIPPライブラリー)
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【新刊:大久保邦彦教授】沖野眞已, 窪田充見, 佐久間毅 編著『民法演習サブノート210問』第2版

OSIPPライブラリーでは、教員の研究業績を収集した「スタッフコーナー」を設置しています。このたび、スタッフコーナーへ受入した中嶋先生の新刊をご紹介いたします。 大久保邦彦先生 沖野眞已, 窪田充見, 佐久間毅 編著『民法演習サブノート210問』第2版(弘文堂、2020年) ⇒ 大阪大学所蔵検索 書誌詳細画面はこちら (OSIPPライブラリー)
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【新刊:片桐梓准教授】中溝和弥, 佐橋亮 編『世界の岐路をよみとく基礎概念 : 比較政治学と国際政治学への誘い』

OSIPPライブラリーでは、教員の研究業績を収集した「スタッフコーナー」を設置しています。このたび、スタッフコーナーへ受入した中嶋先生の新刊をご紹介いたします。 片桐梓先生 中溝和弥, 佐橋亮 編『世界の岐路をよみとく基礎概念 : 比較政治学と国際政治学への誘い』(岩波書店、2024年) ⇒ 大阪大学所蔵検索 書誌詳細画面はこちら (OSIPPライブラリー)
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2023年度博士論文 タイトル一覧

2023年度にOSIPP博士後期課程を修了した方々が執筆された博士論文の論文名を紹介します。 これらの論文は「2023年度博士論文 タイトル一覧表」で閲覧できます。※公開されている情報は論文によって異なります。詳細は「大阪大学の博士論文について」をご覧ください。 ※大阪大学の博士論文は「大阪大学学術情報庫OUKA」で検索できます。
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2024年度夏季OSIPP説明会

2024年5月17日、大阪大学豊中キャンパスのOSIPP棟会議室にて夏季OSIPP入試説明会が行われた。当日は対面とオンラインを合わせて約100人が参加し、対面会場では用意された資料をもとに入試及び在学中のカリキュラム等の説明が行われた。(写真:中嶋啓雄研究科長による挨拶の様子) 最初に中嶋啓雄研究科長から挨拶があり、OSIPPは今年で30周年を迎えると述べた。また、OSIPPでは若手や女性の研究者が活躍していること、広報サイトであるOSIPPNews やSNSでの発信活動など、活発な取り組みが行われているとの紹介があった。 続いて、河村倫哉教務委員長がOSIPPの概要および入学試験に関する説明をし、カリキュラムの特徴や求める学生像、試験の形式などについて言及した。その上でOSIPPの特徴としては、留学生が多いだけでなく出身国が多岐にわたることや、初学者であっても各学問を基礎から学ぶことができることを挙げた。 次に、生藤昌子教授(経済学系)・和仁健太郎教授(法学系)・片桐梓准教授(政治学系)から各学問系統のカリキュラム紹介があった。 生藤先生は、研究を行う技術を磨くために入学後は基礎科目に力を入れることを推奨した。また初級から上級まで各レベルに合わせた講義があり、段階的な学習ができることを説明した。同大学経済学研究科との違いについては、データを用いた研究を行いたい場合はOSIPPが向いていると言及した。 和仁先生からは文献資料を正確かつ効率的に読む力を養う講義や判決文を原文で読む講義など、具体的にどのような学習が行われているのかが紹介された。また、法学研究科での国際法の講義にはOSIPP教員が出向いているので、国際法を本格的に学びたい場合はOSIPPが向いていると述べた。 片桐先生は政治学の各教員が、どのようなアプローチで研究を行っているのかを紹介した。そして、講義内容については、マスメディア、国連の運用や実務、多文化共生などをテーマとした学習ができることを説明した。また、学位取得後のキャリア形成に関する実践的なセミナーを提供していることも紹介した。 その後は経済学・法学・政治学をそれぞれ専攻する3人の在学生が、実際に感じたOSIPPの魅力について話し、教員から丁寧な指導を受けることができる点や、学生同士の交流が盛んであることを伝えた。また社会人学生からは仕事との両立が可能であることも伝えられた。説明会の最後には質疑応答が行われ、入試や研究計画書の書き方などに関する疑問が教員や在学生に寄せられた。 説明会ではOSIPPの特徴や他研究科との違いについてわかりやすい解説があった。参加者は各教員の紹介や在学生の生の声を聞くことができ、OSIPPで過ごすイメージを具体化させることができたのではないかと思う。 (OSIPP博士前期課程 藤原慶斗)
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2023年度 「優秀学位論文賞」受賞者発表!

当該年度に提出されたすべての課程博士論文及び修士論文を対象に、それぞれ優秀学位論文が発表されました。 優秀学位論文の選考はOSIPP優秀論文選考委員会が行い、教授会が選考委員会からの推薦をうけて下記のとおり決定されました。 優秀学位論文賞受賞者には、OSIPP学位記授与式にて賞状が授与されます。受賞者の皆さん、おめでとうございます!
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【新刊:大久保邦彦教授】島村健, 大久保邦彦, 原島良成, 筑紫圭一, 清水晶紀 編『環境法の開拓線』

OSIPPライブラリーでは、教員の研究業績を収集した「スタッフコーナー」を設置しています。このたび、スタッフコーナーへ受入した大久保先生の新刊をご紹介いたします。 大久保邦彦先生(松本充郎先生追悼論文集)島村健, 大久保邦彦, 原島良成, 筑紫圭一, 清水晶紀 編『環境法の開拓線』(第一法規、2023年) ⇒ 大阪大学所蔵検索 書誌詳細画面はこちら (OSIPPライブラリー)
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2023年度口頭報告審査会および博士論文進捗状況報告会

2023年12月7~9日、博士前期課程(修士)・博士後期課程(博士)論文の「2023年度口頭報告審査会および博士論文進捗状況報告会」がオンライン形式で開催された。(写真:河畑波恵さんの発表の様子) 口頭報告審査会では、修士号申請者35人と博士号申請者4人が自身の学位論文の内容を発表し、博士論文進捗状況報告会では、13人の学生がそれぞれの博士論文について、これまでに仕上がっている部分の内容と今後の研究計画を報告した。 博士前期課程2年次である久保知生さんは「女性候補者の勝利がその次の選挙での候補者の性別に影響があるのか」という、日本の政治において多様性を確保するうえで非常に重要な問いに挑んでいる。分析の上では「最後の1議席にぎりぎりで女性が当選した場合と男性が当選した場合において、次回の選挙での候補者を比べる」という着眼点で、特定の関数形を仮定しないノンパラメトリック回帰不連続デザインと呼ばれる統計手法を用いて「女性候補が勝利した選挙区では、次回の選挙で非現職の女性候補者が擁立されやすい」という統計的因果効果に迫った。久保さんは、発表終了後に13人という大勢のギャラリーが見守る中、主査や副査からの内容や統計手法に対する質問に一つ一つ丁寧に回答していた。 博士前期課程2年次の河畑波恵さんは、米国でアジア系女性として育ち、性別や民族的所属による偏見を持たれたという自身の経験から、“マイノリティ”にあたる、非白人で女性であるカマラ・ハリス氏が副大統領に選出された際の選挙を、社会の鏡となるメディアはどう報道しているのかに関心を持った。そこでCBSとCNNの膨大な選挙報道のデータを収集し、丁寧に比較分析をした。その結果、2020年アメリカ大統領選挙において、性別および民族的所属に関する報道はハリス候補の報道の5分の1を占めたのに対し、“マジョリティ”に当たるジョー・バイデン候補(2008年)やアル・ゴア候補(1992年)に関する報道ではゼロだったことを示した。また、いずれの候補者についても、候補者の政治思想や政策に関する報道は15%以下にとどまっていたことから、河畑さんは修士論文を通して選挙報道のあり方を問い直している。報告会を終え、河畑さんは「先生方に良いアドバイスを頂けたので、それを元に修正していきたいと思います!」と清々しい笑顔で語った。 博士後期課程2年次のElizaveta Kugaevskaiaさんは “Time Zones and Voting Behavior: Evidence from Russia” というタイトルで現在進めている研究の進捗を報告した。タイムゾーンの境界線を挟んだ地域では、日の出と日の入りは同じタイミングであるにも拘らず、線の東西もしくは南北の地域でその時刻は異なる。Elizavetaさんはこのことが起床時間、睡眠の質、気分などに影響して投票率や右派・左派など党派ごとの得票率にまでも影響があるのではないかと考えた。そこで、世界で最も多くのタイムゾーンを持つ国であるロシアを舞台に、地理的データを使った空間回帰不連続デザインという近年経済学で利用され始めたばかりの方法を用いて取り組んでいる。Elizavetaさんの発表後、主査と副査からは結果の解釈やそのメカニズム・先行文献に至るまであらゆる角度からのコメントが寄せられ、予定時間を20分超過するほど白熱した議論が行われた。そして最後に、今後の博士論文執筆や研究会での発表に向けて行うべき分析の方針を確認した。 今年3月に修了予定の学生は、今回の審査委員からのアドバイスを踏まえて加筆修正した学位論文を1月上旬に提出する。その後、学位論文の審査と教授会の決定を経て学位が授与されることになる。 (OSIPP博士前期課程 辻本篤輝)
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【新刊:小原美紀教授】樋口美雄, 田中慶子, 中山真緒 編『日本女性のライフコース : 平成・令和期の「変化」と「不変」』

OSIPPライブラリーでは、教員の研究業績を収集した「スタッフコーナー」を設置しています。このたび、スタッフコーナーへ受入した小原先生の新刊をご紹介いたします。 小原美紀先生樋口美雄, 田中慶子, 中山真緒 編『日本女性のライフコース : 平成・令和期の「変化」と「不変」』(慶應義塾大学出版会、2023年) ⇒ 大阪大学所蔵検索 書誌詳細画面はこちら (OSIPPライブラリー)
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2023年度秋季OSIPP説明会

2023年11月10日、OSIPP棟2階講義シアターにて秋季OSIPP説明会が行われた。当日は対面とオンラインを合わせて約60人が参加し、入学試験及び在学中のカリキュラム、修了後の進路等についての説明、および質疑応答が行われた。(写真:OSIPP修了生の進路を説明する小原美紀教務委員長) 説明会は、中嶋啓雄研究科長の挨拶から始まった。中嶋研究科長は、OSIPPでは社会の諸問題について学際的にアプローチし、最終的に政策という形につながるよう研究・教育が行われていること、インターンシップ教育などで社会とのコミュニケーションを重要視していること、さらに専任の教員が多いために充実した研究・教育が実施できることを挙げ、OSIPPには国際的な視野を持って公共政策課題の解決に取り組むリーダーを養成するための知見や能力を身につける環境が整っているという紹介があった。 その後、小原美紀教務委員長より、例えば学部レベルの数学のような基礎から入学後に学べるカリキュラムの特徴、入試に関する情報、早期修了制度を含めた修了要件、学生支援等についての詳細な説明があった。 入試情報に関しては、OSIPPの出願において英語民間試験のスコアは過去5年以内のものが有効なので、早めに高いスコア取得に向けて動いてほしいという激励があった。また、学生支援については様々な奨学金情報を在学生向けのインターネット掲示板等で得られることに加え、海外の奨学金採用の支援にも推薦状執筆などを通してOSIPPの教員が支援を惜しまないこと、2024年から大阪大学で始まる特待留学生授業料免除についても言及があった。 続いて、経済系と法政(法学・政治学)系の教員からそれぞれの分野に関する説明があった。経済系からはOSIPP教授である小原美紀先生が、初めて経済学を学ぶ学生でも専門性を身につけられるように設計されているOSIPP経済系のカリキュラムの魅力を伝えた。法政系は河村倫哉准教授が、法学・政治学分野でそれぞれどのような授業が開講されているかを説明したうえでOSIPPでは特に国際法・国際政治学・国際関係論の教員が多く在籍していること、UNESCOなどの国際機関で実務経験を積んだ教員による授業が豊富であることを説明した。 次に、OSIPP教員からの日本語と英語でのメッセージ動画が放映され、教員が具体的にどのような研究を行っているか、どのような学生とともに研究を行いたいかについて熱い思いが伝えられた。 その後は在学生が3人登壇し、自らが感じるOSIPPの魅力を語った。国際性・学際性を兼ね備えたOSIPPであるからこそ得られる視点や学びがあることを紹介したうえ、教員と学生の距離が近いこともOSIPPの魅力である、と語っていた。 教員からの一連の説明が終了したあとは、法学系の教員である大久保邦彦教授も加わって質疑応答の時間が設けられた。得られる学位や卒業後の国際機関への就職についてなど、様々な質問が会場やオンラインのチャット機能を通じて寄せられた。また、対面会場では説明会終了後も在学生や教員に個別の質問をしている様子も見られた。 教員からの丁寧な説明や在学生も対応した質疑応答によって、参加者一人ひとりがOSIPPでの充実した学びと未来への一歩を体感できたのではないだろうか。 (OSIPP博士前期課程 辻本篤輝)
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【書評】松林哲也著『何が投票率を高めるのか』

有斐閣、2023年8月発行https://www.yuhikaku.co.jp/books/detail/9784641149472   淺野良成(関西大学法学部助教) 気がつけば、投票率の低下が問題視されてから久しい。選挙の直前に、「まずは自分なりに考えて一票を投じよう」「一人ひとりが主権者としての自覚を持とう」といった啓発メッセージを目にすることも当たり前になっている。しかし、そうしたメッセージにどれほど意味があるのだろうか?投票率が上がらないのは、主権者としての自覚が人々に足りないといった気持ちの問題なのだろうか? 本書は、投票率を向上させるために何が出来るのかについて、具体的なエビデンスに基づいて論じた本である。以下ではまず、本書の特徴を紹介しつつ、評者が思うおすすめの読み方をいくつか提案したい。その上で、本書から私たちが何を学べるのか、もとい評者が何を学んだのかを述べていく。 本書をどのように読むか? 本書は、投票率が低下した現状や本全体の概要を説明した第1章、投票率を左右する要因を検証した第2章から第7章、投票率に関するデータの取り方を解説した第8章、投票率の向上/低下がもたらす政策的帰結を述べた第9章で構成されている。このうち第2章から第7章は、投票率を左右しそうな条件(筆者の表現では環境要因)を膨大なデータを駆使して一つずつ検証している。 第2章から第7章の分析はそれぞれ独立しているため、関心のある箇所から読み進めても問題ない。本書に興味を持つ人の中には、実際に選挙の現場に携わっている実務家も多くおられるだろう。実務に携わる人は、第1章に目を通した上で、ご自身の経験と照らして読み進められそうな章に飛んでみて欲しい。期日前投票所の増設に関わった経験があれば第2章、選挙啓発運動を担当していれば第4章といった具合だ。また、政治参加に関心のある学生は、目次のタイトルから面白そうだと思った章をまずは読んでみよう。 本書の分析結果はいずれも、データに基づいて「〇〇という条件の下では投票率が何%ほど上がる」といった数字で表されている。このように聞くと、数学が苦手な自分について行けるだろうかと不安に思う人もいるかもしれない。しかし筆者は、最先端の高度な統計手法を用いながらも、その高度さを良い意味で読者に感じさせない工夫を随所に凝らしている。 例えば、統計モデルの詳細はコラムで補足し、本文を読み進める上では、数式が分からなくても支障がないように配慮されている。また、グラフに付けられたタイトルが秀逸である。「図5-8 選挙制度改革後に地方と都市の投票格差が縮小した」といったように、そのグラフから何を読み取れるかがタイトルに要約されている。統計学の知識に不安を持つ人や学術書に読み慣れていない人は、グラフを先に見て筆者の主張をイメージしてから、本文に戻っても良いかもしれない。 本書から何を学べるか? それでは、本書の知見から私たちはどのような示唆を得られるだろうか。本書の面白い点として、投票率を向上させる効果が見られなかった分析結果も載せていることを挙げられる。第4章で筆者は、大阪府豊中市で行ったフィールド実験に基づき、投票を呼び掛けるメッセージを工夫しても投票率が変化しなかったことを示している。実施された政策の効果を知りたい実務家にせよ、卒業論文や学位論文を書いている学生にせよ、「有意な効果は見られませんでした」といった報告を避けたがる人が多い。しかし、客観的な根拠に基づいて政策を設計するためには、その政策に効果があったかどうかを把握することが不可欠である。本書に示された筆者の誠実な姿勢をぜひ多くの方に見習っていただきたい。 また、私たちが今後さらに取り組むべき課題のヒントも筆者は数多く提示している。例えば、女性議員の増加が投票率の向上に繋がることを示した第7章は、東京都23区という特殊な地域を分析対象にしており、他の地域でも検証が必要なことを筆者自身が認めている。政治参加に興味はあるが研究の進め方に悩んでいるという人は、本書がやり残した課題にチャレンジしてみると道が開けるかもしれない。 ちなみに評者は、選挙制度改革によって衆院選における地方部と都市部の投票格差が縮小したという第5章の分析を見て、選挙制度改革の効果が波及して参院選や地方議会選でも地方部の投票意欲が下がっていないかが気になった。本書の主張を踏まえて、評者も新しい研究に取り組んでみたいと思う。 本書を読み終えると、「環境を変えてもたった数%しか投票率が変わらないのか」と感じる人もいれば、「環境を少し変えるだけでも投票率は変わるのか」と感じる人もいるだろう。しかし、効果量に対する評価に違いがあっても、エビデンスを踏まえて議論を交わせれば、低投票率の現状をただ嘆くよりはずっと前進している。そうした議論の土台となるエビデンスを実直に積み上げてこられた筆者には、改めて心からの敬意を表したい。
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【新刊:松林哲也教授】松林哲也 著『何が投票率を高めるのか = What, if anything, can be done to increase voter turnout?』

OSIPPライブラリーでは、教員の研究業績を収集した「スタッフコーナー」を設置しています。このたび、スタッフコーナーへ受入した松林先生の新刊をご紹介いたします。 松林哲也先生松林哲也 著『何が投票率を高めるのか = What, if anything, can be done to increase voter turnout?』(有斐閣、2023年) ⇒ 大阪大学所蔵検索 書誌詳細画面はこちら (OSIPPライブラリー)
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【書評】室岡健志 著『行動経済学』

日本評論社、2023年3月発行https://www.nippyo.co.jp/shop/book/9019.html   森田公之(専修大学経済学部 専任講師) 本書は簡潔にいうと名著である.というと,褒めすぎていてうさんくさい,著者に忖度しているのか,と感じた人もいると思うので,評者と著者の関係をまず明らかにする.評者は著者と共同研究(本書7.4節で紹介されている)をしたことがあり,研究者として著者は先輩である.今でも著者に会うと緊張するが,それは坊主頭のストイックな見た目と尊敬からくる畏怖が原因であり,本書の評価には全く関係ない.むしろ真っ当な批判をすれば喜んでくれるような人だ.以下では,本書の貢献や特徴を述べていく. 本書の貢献 行動経済学の一般的な人気を反映し,関連書籍は既に多数刊行されている.しかし,その多くはウケそうな話を紹介するような一般書であり,体系的に研究を整理する意図はない.そのため,一般書を読んで行動経済学に関心を持った人が,いざ自身の研究に取り入れようとすると,一般書と学術研究の間に大きな隔たりがあることに気づくと思う. 本書の貢献は,多くのトピックに対して,代表的なモデルを解説することと,関連する実験・実証結果そして豊富な応用を紹介することで,この隔たりを埋める点にある.これは,研究に取組む予定がなくても,行動経済学を学術的に正確に知りたい人にも有用だろう.大学や大学院の講義を受講することでこの隔たりを埋められる科目もあるが,行動経済学は教えられる人(研究してる人)が少ないため,多くの大学では講義が未だ開講されていないと思う(OSIPPでは著者が開講している).このような現状を踏まえると,本書の貢献は大きいと言える. 本書の特徴 「はしがき」に書いてある通り,本書の特徴は,現代の行動経済学の全体像を体系的にまとめている点にある.目次を見てもそれを見てとれるだろう.ここでは,読み進めていくと気づく本書の特徴をもう一つ紹介したい. 人々のある行動が,行動経済学のある理論によって説明できた場合,なるほど人々の意思決定の背後にはそんなロジックがあるのかと素直に納得する人もいれば,行動経済学を持ち出さなくても合理的なモデル(伝統的なモデル)を使っても同じように説明できるでしょと思う人もいるだろう.後者の経済学の考え方が染み付いているような人が抱く疑問に答えることは重要であり,行動経済学の研究に取り組む際には,この疑問と向き合わなければならない.本書では,伝統的なモデルの紹介をした後,バイアスがある場合とない場合を比較し,結果が質的に異なることを紹介することで後者の疑問に答える構成になっている.伝統的なミクロ経済理論の拡張・発展としての行動経済学を解説することを目的とした本書の特徴の一つと言える. 例えば,第2章では,指数割引を紹介した後,近視眼性を組み入れたモデルを紹介し,コミットメントの価値が異なることを解説している.第7章の合理的期待に基づく参照点依存のモデルを応用した作業割当の話では,作業割当を受ける人が参照点依存型の効用関数を持つ場合と,リスク中立または回避型の効用関数を持つ場合とで,望ましい作業割当が異なることを説明している. 誰にオススメか? 本書は,行動経済学に関心があり,学部レベルのミクロ経済学を学んだことのある全ての学生,大学教員,そして実務家に対してオススメできる.行動経済学に関心はあるが,学部レベルのミクロ経済学を既習でない場合,本書を読み進めるのが困難かもしれない.その場合,もし行動経済学を自身の研究などに活用したいと思うならば,本書を読むためにどんな知識が欠けているかを確認し,それらの学習をした上で,本書に再度挑戦して欲しい.研究への架け橋という点において,本書はそのくらい類書にない価値がある. 著者と読者の今後の努力に期待 著者は「本書が,行動経済学と伝統的な経済学の各分野との,日本における交流・統合に少しでも寄与できることを心から願う(p.10)」と述べている.評者は,このような交流や統合を促すために,行動経済学に関する研究会を定期的に開催してくれることを著者に期待している.また,本書をきっかけに行動経済学の研究を始めた研究者や実務家(読者)たちには,その研究会で自身の研究を発表することを期待している.著者と読者たちが交流できる場を設けることで,著者が望むような日本における交流・統合は現実的に促進されるだろう.そのような研究会が開催されると,大学院生などの若手が最先端の研究にふれやすくなることで,行動経済学の研究の裾野が広がり,長期的により大きな教育効果も生むだろう.本書はOSIPPで著者が開講している講義にも基づいているが,他大学の研究者も参加できるこの講義をきっかけに行動経済学を研究し始めた研究者も出てきており,実際に交流の場を設ける効果はあると思う.この書評の冒頭で,著者に会うと緊張すると述べたが,むしろ優しくて面倒見のいい人だと感じるはずなので安心して研究会に参加して欲しい.
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【新刊:石瀬寛和准教授】大塚啓二郎 [ほか] 編著『次世代の実証経済学』

OSIPPライブラリーでは、教員の研究業績を収集した「スタッフコーナー」を設置しています。このたび、スタッフコーナーへ受入した石瀬先生の新刊をご紹介いたします。 石瀬寛和先生大塚啓二郎 [ほか] 編著『次世代の実証経済学』(日本評論社、2023年) ⇒ 大阪大学所蔵検索 書誌詳細画面はこちら (OSIPPライブラリー)
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2023年度夏季OSIPP説明会

2023年6月9日、大阪大学豊中キャンパスの法経講義棟にて夏季OSIPP入試説明会が行われました。当日は対面とオンラインを合わせて約80人が参加し、入試及び在学中のカリキュラム、修了後の進路等の説明が行われました。(写真:中嶋啓雄研究科長からの挨拶) 初めに中嶋啓雄研究科長から挨拶があり、続いて、小原美紀教務委員長がOSIPPのアドミッションポリシー、教育システムの特徴やOSIPPが提供するプログラムを紹介しました。小原教務委員長はアドミッションポリシーにおける「国際社会で自らの主張を積極的に発信したい」というフレーズに注目し、“まず自分の意志を持つことの大切さ”を主張しました。 次に、小原教務委員長(経済学系教務委員)・和仁健太郎教授(法学系教務委員)・河村倫哉准教授(政治学系教務委員)から経済学・法学・政治学のカリキュラム紹介がありました。各分野の初学者も対象とし、基礎から学べることがOSIPPのカリキュラムの特徴だと、各教員が強調していました。さらに、他のOSIPP教員からの動画メッセージが流れました。 昨年度は在学生からのメッセージも動画での紹介でしたが、今年度は在学生が会場でメッセージを述べました。経済学・法学・政治学をそれぞれ専攻する4人の在学生が、普段の学習、研究活動、および就職活動について自らの体験を話しました。ある在学生は、消極的な理由からOSIPPに進学するのではなく、やりたいことを明確にしてOSIPPに入学することを強く訴えていました。 最後に質疑応答の時間があり、当日の説明会やOSIPPのホームページでは紹介されていないことに関して、参加者が質問を投げかけていました。 この説明会を通して、多くのOSIPP教員や在学生がそれぞれに持っている熱いメッセージを発しており、参加者はOSIPP入学後のイメージをより鮮明に描くことができたのではないかと思います。 (OSIPP博士前期課程 久保知生)
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【新刊:和仁健太郎教授】奥脇直也,坂元茂樹 編『海上保安法制の現状と展開: 多様化する海上保安任務』

OSIPPライブラリーでは、教員の研究業績を収集した「スタッフコーナー」を設置しています。このたび、スタッフコーナーへ受入した和仁先生の新刊をご紹介いたします。 和仁健太郎先生奥脇直也,坂元茂樹 編『海上保安法制の現状と展開: 多様化する海上保安任務』(有斐閣、2023年) ⇒ 大阪大学所蔵検索 書誌詳細画面はこちら (OSIPPライブラリー)
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【新刊:和仁健太郎教授】Peaceful maritime engagement in East Asia and the Pacific Region,edited by James Kraska … [et. al]

OSIPPライブラリーでは、教員の研究業績を収集した「スタッフコーナー」を設置しています。このたび、スタッフコーナーへ受入した和仁先生の新刊をご紹介いたします。 和仁健太郎先生Peaceful maritime engagement in East Asia and the Pacific Region, edited by James Kraska, Ronán Long, and Myron H. Nordquist (Brill Nijhoff, 2023) ⇒ 大阪大学所蔵検索 書誌詳細画面はこちら (OSIPPライブラリー)
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【新刊:二羽秀和助教】法政大学比較経済研究所 森田裕史 編『マクロ経済構造の分析 : 時系列分析手法とその応用』

OSIPPライブラリーでは、教員の研究業績を収集した「スタッフコーナー」を設置しています。このたび、スタッフコーナーへ受入した二羽先生の新刊をご紹介いたします。 二羽秀和先生法政大学比較経済研究所 森田裕史 編『マクロ経済構造の分析 : 時系列分析手法とその応用』(日本評論社、2023年) ⇒ 大阪大学所蔵検索 書誌詳細画面はこちら (OSIPPライブラリー)
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【新刊:室岡健志准教授】室岡健志著『行動経済学』

OSIPPライブラリーでは、教員の研究業績を収集した「スタッフコーナー」を設置しています。このたび、スタッフコーナーへ受入した室岡先生の新刊をご紹介いたします。 室岡健志先生室岡健志著『行動経済学』(日本評論社、2023年) ⇒ 大阪大学所蔵検索 書誌詳細画面はこちら (OSIPPライブラリー)
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