JP
JP

ニュース

News

  • イベント

OSIPPでデータ分析を学び卒業した先輩とのオンライン交流会

2026年6月6日、「OSIPPでデータ分析を学び卒業した先輩とのオンライン交流会」(CEPO[1] 主催)がZoomにて開催された。プログラムでは、OSIPP博士後期課程に在学中の学生である筆者と、OSIPP博士前期課程・博士後期課程を修了後に就職している先輩2名が登壇した。 早稲田大学の講師のElizaveta Kugaevskaiaさん(2025年3月 博士後期課程修了)は、OSIPP在籍中にどのような授業を受講し、何を学んだかを中心に話した。計量経済学や因果推論に関する授業で身につけた分析スキルが、現在の研究・教育活動の土台になっているという。大学教員になってからも、授業の設計・運営を担いながら、大学院時代と大きく変わらずデータ分析や論文執筆を続けているとのことだった。授業で学んだ内容だけでなく、OSIPPの研究コミュニティの一員として過ごした経験が何よりの財産であったと締め括った。 2016年博士前期課程修了の中村圭さんは、三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社で官公庁のEBPM(Evidence-Based Policy Making; 合理的根拠に基づく政策立案)支援に従事している。OSIPPで学んだことを活かして社会に貢献したいという思いが生じ、銀行からシンクタンクへ転職した経緯を話した。シンクタンクの実務では、因果推論をはじめとする高度な専門知識と、課題の構造的な整理やデータ収集方法の検討といった基礎的な作業の両方が重要であること、また担当する政策分野について継続的に学ぶ姿勢が不可欠であることを説明した。 質疑応答では、院試と就職活動・社会人生活の両立、大学院内の雰囲気、研究テーマの決め方まで多岐にわたる質問が寄せられた。またプログラムの最後にはブレイクアウトルームに分かれ、参加者と登壇者が気軽に言葉を交わす機会も設けられた。 就職活動に比べて大学院進学に関する情報は少なく、学部生にとってはイメージが湧きにくいかもしれない。しかし今回のような交流会を通じて、卒業生や在学生がOSIPPへの進学を決めたきっかけや、大学院での生活のリアルな様子に触れることで、少しでも具体的なイメージを持ってもらえれば幸いである。また、社会で活躍する卒業生の話からは、どのようなキャリアパスが開かれているか、どのようなスキルが求められているかが伝わったのではないだろうか。何より、同じ志を持つ仲間とともに学ぶ時間はかけがえのないものなので、興味のある方はぜひ進学を検討してみてほしい。 (OSIPP博士後期課程 池内里桜) [1]  CEPO (Center for Evidence-Based Policy Making): OSIPP経済系教員で構成されている研究センターで、質の高いエビデンスに基づく政策立案に役立つ、厳密な実証/理論研究の推進に努めている。
  • 留学
  • イベント

2026年度 OSIPP海外インターンシップ・海外研究の助成に関する説明会

2026年5月29日に、OSIPP棟2階講義シアターにて海外インターンシップ・海外研究の助成に関する説明会が開催された。説明会はオンラインとのハイブリッド形式で、日英両方の言語で実施された。 説明会では、国際交流委員長であるヴァージル・ホーキンス教授より、助成対象となるインターンシップ/研究の実施時期や、応募方法の詳細、今後のスケジュールなどについて説明が行われた。また、応募時点で受け入れ先が確定していなくても申請可能であることが強調され、積極的な応募が推奨された。(詳細は説明会資料を参照) 最後には質疑応答の時間も設けられ、参加者からは応募資格の確認や面接に関する質問が寄せられた。 興味のある方は応募要項をご確認のうえ、ぜひご応募いただきたい。 問い合わせ先:研究支援室 国際交流担当 (OSIPPライブラリー)
  • 留学
  • イベント

2026年度 留学説明会

2026年5月27日、OSIPP棟6階会議室にて、対面とオンラインとのハイブリッド形式で留学説明会が開催された。イギリスへの留学経験を持つ前川和歌子准教授が、大阪大学の交換留学制度の概要から留学準備の実践的なアドバイスまで幅広く説明を行った。 はじめに、留学には学位取得を目的とするものと、そうでないものの2種類があることが説明された。学位取得を目的としない留学としては、短期留学・語学留学・研究留学などが例として挙げられた。 続いて、大阪大学の交換留学制度が紹介された。大阪大学全体の大学間協定に加え、OSIPPが独自に締結する部局間協定の交換留学先として、オランダ・韓国・カザフスタン・メキシコ・台湾・スイス・フランスにある10校の大学があり、今後も拡充される見込みであることが強調された。交換留学のメリットとしては、留学先で修得した単位の互換、修業年限への算入、そして留学先大学の授業料が不要である点が挙げられた。申請にあたっては、志望先ごとのGPAや語学スコアの要件を早めに確認し、計画的に準備を進めることが勧められた。 また、「ダブルディグリー・プログラム」についても紹介された。OSIPPでは、オランダのグローニンゲン大学、フィリピンのデ・ラ・サール大学、韓国の延世大学校のいずれかに留学することで、大阪大学と留学先の双方から学位を取得することができる。さらに短期の研究留学・調査研究については、「トビタテ!留学JAPAN」や日本学術振興会の「海外特別研究員」制度に加え、OSIPPが独自に提供する海外調査研究への助成制度があることも紹介された。 また、協定校以外の大学への学位留学については、前川准教授自身のイギリス留学の経験を交えながら説明がなされた。出願に必要な書類としては、志望動機書・語学スコア・GPA・推薦状・ライティングサンプル・成績証明書などが一般的だが、国や大学によって異なるため個別の確認と計画的な準備が必要とされた。イギリスの修士課程は1年間でコースワークと論文執筆を完了できるため、日本の2年制と比べて集中的に学位を取得できる点が特徴として挙げられた。(詳細は説明会資料を参照) 説明会の最後には質疑応答の時間が設けられ、留学先の選び方については、自身の制約を踏まえつつ、自分の研究との親和性を考慮することが大切であるとのアドバイスがあった。 大阪大学の学生が活用できる多様な留学の選択肢が整理され、OSIPPの協定や助成金制度も紹介された充実した説明会となった。筆者自身も博士後期課程在学中に1年間の学位取得を目指さない研究留学を経験したが、さまざまな選択肢や学内外の制度があるゆえに選択に迷った経験がある。OSIPPには留学経験豊富な教員が多いため、今回の説明会の内容をもとに、ぜひ気軽に相談しながら自分に合ったパスを見つけてほしい。留学に関する相談は、OSIPP研究支援室・国際交流担当まで。 (OSIPP博士後期課程 池内里桜)
  • イベント

2026年度春季OSIPP説明会(5月開催)

2026年5月15日、OSIPP棟6階会議室にて、2026年度春季OSIPP説明会が行われた。当日は対面とオンラインを合わせて約100人が参加した。説明会では、入学試験、在学中のカリキュラム、修了後の進路などについて説明があり、質疑応答も行われた。 説明会ではまず、河村倫哉教務委員長代理から、入試に関する情報、早期修了制度を含む修了要件、学生支援などについて詳しい説明があった。学生支援については、国際学会で発表する際の補助、海外インターンシップへの助成、私費留学生に対する特待留学生授業料免除など、さまざまな制度が紹介された。また、2年次以降は副指導教員がつくなど、指導体制が手厚いことも述べられた。 続いて、法学、政治学、経済学の各分野の教員から、それぞれの分野に関する説明があった。 法学分野からは、二杉健斗准教授が開講科目について説明した。二杉准教授は、国際性を重視しているOSIPPには複数の国際法の専門家が在籍していることを紹介した。また、専門性の高い教育を受けられるだけでなく、法学を学んだことのない学生でも、学部レベルの知識から学び直せる環境とカリキュラムが整っていることを説明した。 政治学分野については、河村教授が在籍教員と開講科目を紹介した。OSIPPでは、歴史的なアプローチで政治学を研究する教員だけでなく、データや計量的な手法を用いる政治科学(political science)や社会学的なアプローチなど、幅広い手法で研究を進める教員から学ぶことができる。また、国際連合教育科学文化機関(UNESCO)などの国際機関や新聞社などで実務経験を積んだ教員、外部講師による授業が豊富であることも説明された。 経済学分野からは、松林哲也教授が、初めて経済学を学ぶ学生でも専門性を身につけられるように設計されたOSIPPのカリキュラムの魅力を紹介した。そのうえで、必要に応じて経済学研究科の授業を履修したり、学部の授業を聴講したりすることも可能であり、OSIPPでの学びには柔軟性があることを強調した。また、博士前期課程では、自分の関心分野と完全に一致する教員がいない場合でも、隣接分野であれば指導が可能であるため、積極的に応募してほしいと述べた。その後、在学生3人が登壇し、OSIPPでどのように学修を進めてきたかや、自らが感じるOSIPPの魅力について語った。OSIPPでは、就職に関する悩みや、留学生が生活するうえで直面する問題について相談できる仲間ができることに加え、研究室を超えて学生同士の距離が近いことも魅力であると述べられた。 教員と在学生による一連の説明が終了した後は、質疑応答の時間が設けられた。入学試験や修了後の進路などについて、会場やオンラインのチャット機能を通じてさまざまな質問が寄せられた。また、対面会場では、説明会終了後も教員や事務担当者に個別に質問する参加者の姿が見られた。 博士後期課程向けの説明では、OSIPPには留学生や社会人など、さまざまな背景を持つ学生が入学していることが紹介された。博士号取得を通して、研究職や行政機関などにおいて自分が望むキャリアの実現を目指す学生も多い。そのため、OSIPPでは学生が独立した研究者として成長できるよう、教員が手厚くサポートしていることが強調された。 具体的な制度として、3年分の学費で5年間在学できる長期履修制度が紹介された。また、平日の通学が難しい学生に向けて、土曜日の授業やオンライン・オンデマンド形式の授業、通学を必要としない形で受講できる授業も用意されている。論文指導の一部はオンラインで行うことも可能であり、仕事との両立を考えている場合は、事前に指導教員へ相談してほしいとの案内があった。 生活・研究支援[1]については、事前の準備が重要であることが説明された。そのため、指導予定の教員と十分に相談してほしいという説明もあった。 また、博士学位に付記する専攻分野については、国際公共政策・法学・経済学から選択できるが、法学や経済学の学位を取得する場合は、指定された科目で所定の成績を修めるなど、一定の要件があることも述べられた。 最後に、博士後期課程に在学中の社会人学生から、社会人としてのキャリアとOSIPPでの研究をどのように両立しているかについて、具体的な話があった。また、指導教員以外の教員からも気軽にコメントをもらえることや、OSIPPで築いたネットワークが研究面だけでなく自身のキャリアにも生かされていることが紹介された。 今回の説明会では、教員と在学生から、多様な関心や背景を持つ学生がそれぞれの形で学びを深めていくOSIPPの姿が伝えられた。OSIPPの魅力が一人でも多くの人に伝わる機会になったとしたら、在学生としてもうれしく思う。 (OSIPP博士後期課程 辻本篤輝) [1] 詳細はこちらの記事を参照されたい。https://www.osipp.osaka-u.ac.jp/ja/news/info20260512/
  • イベント

Royal Princess号で行く!神戸港見学会(大阪大学赤井研究室主催・大学生貸切企画)

2026年5月1日(金)に、OSIPP教授である赤井伸郎先生の研究室主催で、神戸港見学会が開催された。本イベントは今年で11回目の開催となる恒例企画であり、関西の9大学から200名を超える学生が参加した。OSIPPからも26名の学生が参加し、学生間交流を深める機会となった。 当日は天候不順が予想され、雨や欠航の可能性も懸念されていた。しかし、Royal Princess号の到着時には天候も回復し、無事に出港することができた。船内では、神戸市職員による神戸港湾の説明が行われた。参加者はコンテナターミナルや物流関連施設を実際に船上から見学しながら説明を受けることで、神戸港が果たす国際物流拠点としての役割について理解を深めることができた。また、港湾関連企業のインターンシップに参加した学生による体験談も共有され、通常の講義では得られない実践的な視点から神戸港について学ぶ貴重な機会となった。(写真:船内での談笑と神戸港湾の景色)クルーズ終了後には、神戸海洋博物館に場所を移し、大学間交流を目的とした大学紹介プレゼンテーションが行われた。参加者は、神戸港の歴史や役割について理解を深めるとともに、他大学の学生との交流を通じて、有意義な時間を過ごしたのではないだろうか。筆者は昨年に引き続き2回目の参加となったが、昨年とはまた異なる楽しさがあった。今回は事前に神戸港の開発の歴史について学んでいたこともあり、船上から見える景色を、港湾整備の歴史をたどるような視点で見ることができた。普段の生活ではなかなか得られない経験であり、多くの刺激を受ける機会となった。また、イベント終了後には参加者同士で神戸市内を散策し、元町中華街で昼食やスイーツを楽しんだ。ゴールデンウィーク期間中に開催される本イベントは、学びと交流に加え、リフレッシュの機会にもなっていると感じた。 (OSIPP博士前期課程 小山拳志)
  • イベント

2026年度OSIPP入学オリエンテーション

2026年4月3日(金)、OSIPPに入学する博士前期課程・博士後期課程の新入生を対象に、入学オリエンテーションが実施された。会場はOSIPP棟講義シアターで、オンラインとのハイブリッド形式により開催された。 冒頭、大槻恒裕研究科長は、OSIPPには法学系・政治学系・経済学系を専門とする学生が一つの研究科に所属するという特色があると述べた。AIの急速な発展により社会課題が複合化する今日、分野横断的な視点こそ求められているとし、垣根を越えて互いに切磋琢磨してほしいと激励した。 続いて、教務委員長の松林哲也教授からカリキュラム、研究倫理、学生生活、人権問題について説明があった。人権問題については人権救済委員長の生藤昌子教授が、不安があれば身近な教員や大学の相談機関にすぐ相談してほしいと呼びかけた。また、昨年度に引き続き大槻研究科長から人文社会科学系オナー大学院プログラムの説明があり、本年度は新たにグローバル政策リーダーコースが加わったことも紹介された。[1] オリエンテーション後には、留学生向けの説明会と、OSIPP院生会主催の懇親会が開かれた。新入生は専攻分野を問わず交流を深めており、ある新入生は「異なる分野の仲間と同じ研究科で学べる環境は刺激的だ」と語った。 (OSIPP博士後期課程 原田嵩弘) [1] 詳しくはオナー大学院に関するHP(https://www.hsshonor.osaka-u.ac.jp/archives/762)を参照されたい。
  • 留学
  • イベント

海外インターンシップ・研究報告会

2026年3月31日、海外インターンシップ・研究報告会がオンラインで開催された。 OSIPPでは、学生に海外の国際公共セクターでの実務経験を奨励し、現場感覚を備えた国際公共政策の研究者・実務家を育成することを目的として、海外インターンシップや現地調査に基づく研究の遂行を助成している。2025年度は6名の学生が助成金を受けて海外での活動に取り組み、今回の報告会でその成果を報告した。活動の内訳は研究4件、インターンシップ2件で、訪問国はペルー、カナダ、台湾、フィリピン、ブルキナファソ、ベトナムと多岐にわたった。報告は英語で行われた。 博士後期課程2年のJaramillo Abad Gleymang Yubertさんは、ペルーで実施したインタビュー調査の成果を報告した。Jaramilloさんは、ミックスメソッド(定量分析と定性研究を組み合わせた手法)を用いて、ペルーの漁業における環境ガバナンスについて研究している。研究助成金を活用し、昨年度に引き続き2回目の現地インタビュー調査を実施した。今回の調査では、民間セクター(漁業関連企業)、公共セクター(省庁)、NGOなどに所属する80名の多様なステークホルダーに対してインタビューを行い、問題を多角的に検討した。今後はさらにインタビューデータを分析したり、定量的な分析も組み合わせたりしていく予定であるという。 博士前期課程2年の大谷理化さんは、台湾における市民団体訪問の経験を共有した。大谷さんは民主化に関する修士論文を執筆し、自身も市民団体での活動経験を有することから、台湾を重要なケーススタディとして位置づけ訪問した。現地では、Taiwan Youth Association for Democracyなどの団体を訪問し、若者の政治参加を促す若手政治リーダーらと面会した。訪問を通じて、台湾と日本の政治制度の違い、政治家と市民の距離の近さ、さらには人々の日本政治への関心の高さが印象に残ったという。参加者からの「団体や政治家とのネットワークをどのように構築したのか」という質問に対しては、自らメール等で積極的に連絡を取り、コンタクトを確立したと説明した。 いずれの発表者も、自身の関心と密接に関連するテーマを軸に、それを発展させる形で理解を深めたり、新たな挑戦に取り組んだりしていた点が印象的であった。また、どの発表者も、現地に足を運ばなければ得られない知見を身につけていたことがうかがえた。海外で研究活動やインターンシップに挑戦してみたい方は、2026年度の助成金への応募を検討してみてはどうだろうか。 (学生の学年は2025年度のもの)           (OSIPP博士後期課程 池内里桜)
  • イベント

おめでとうございます!!

2026年3月25日、法経講義棟にて令和7年度学位記授与式が開催され、博士前期課程33人、博士後期課程4人(論文博士を含む)の計37人が本研究科を修了した。 まずは、大槻恒裕研究科長から修了生に学位記が授与され、その後、今年度の優秀学位論文賞の受賞者に賞状が授与された。大槻研究科長は祝辞の中で「OSIPPで学んだことを活かして世界の新たな地平を切り拓いてほしい」と述べた。 修了生一人ひとりの進路は異なるが、OSIPPでの学生生活を通じて得た知識と経験を胸に、それぞれが新たな一歩を踏み出した。修了生からは、これから始まる新たな挑戦への期待と決意が感じられ、その表情には充実した学生生活を終えた達成感もうかがえた。 (OSIPP博士後期課程 辻本篤輝)
  • イベント

韓国 慶煕 (キョンヒ) 大学超短期プログラム (2025年度)

2025 OSIPP Special Winter Program on Society and International Relations of Contemporary Japan (Jaunuary 5 – 9, 2026) 2026年1月5日~9日の5日間、韓国の慶煕(キョンヒ)大学から20名の学生を受け入れ、超短期学生交流プログラムが開催された。慶煕大学はOSIPPと部局間交流協定を結んでいるパートナー校の1つである。 初日は大槻恒裕研究科長による開講の挨拶に始まり、その後は”Young Generation in Korea and Japan”と称し河村倫哉教授の学部ゼミ生と慶熙大学の学生との学生間交流が行われた。2日目は南和志准教授による講義: Japan’s “History Problems”と佐藤治子特任教授による講義: Yasukuni and Japan’s Foreign Relationsが行われた。両講義には、OSIPPの学生も参加した。 3日目には、西蓮寺隆行准教授の講義: Recent developments in EU digital regulations and their impact on Japanのほかに、二杉健斗准教授による講義: Global Business and International Law – Free Trade Agreements (FTAs) and Workers’ Rights -が行われた。メキシコにある日本企業の工場で、労働者の権利侵害が疑われ、労働者の権利保護を目的にアメリカが介入した事例を取り上げた。この事例をもとに、自由貿易協定と労働問題の関係について講義をした。授業後半では、そのようなアメリカの強制的な介入の是非を議論し、「市場メカニズムとして合理的だ」という意見や、「覇権国家であるアメリカが悪用する可能性がある」という批判的な意見など、様々な意見が飛び交った。ある生徒は「自分達の生活や仕事にも関係の深い実用的な内容で興味深かった」と終了後に話した。 4日目には生藤昌子教授による講義: Environmental Policies in Japanと瀧井克也教授の講義: Japanese Labor Market、5日目には宮野紗由美准教授による講義: IPE (International Political Economics) in East Asiaが行われた。 最終日である5日目には、大槻研究科長から参加した学生に修了書が授与された。参加した学生の一人は、「経済、政治、法学と、トピックが多岐にわたり面白かった。特に阪大生と議論をしたことが印象に残っている。」と述べた。また他の学生もトピックの多様さに共感しつつ、「実践的な授業が多く楽しかった。」と笑顔で締めくくった。 (OSIPP博士前期課程 山本葉月)
  • イベント

OSIPPピザパーティー開催

2026年1月13日、OSIPP棟6階会議室にて、国際交流委員会と院生会の共催でピザパーティーが開催された。当日は学生と教員合わせて40名ほどが参加し、賑わいを見せた。世界各国からの留学生も多く参加し、国際色豊かな雰囲気となった。 会場では皆がピザを囲みながら、和気藹々と食事や会話を楽しんだ。研究科内の親睦を深める貴重な機会となり、良い新年のスタートとなった。 (OSIPPライブラリー)
  • 在学生
  • イベント

2025年度口頭報告審査会および博士論文進捗状況報告会

2025年12月3〜5日、博士前期課程(修士)・博士後期課程(博士)論文の「2025年度口頭報告審査会および博士論文進捗状況報告会」がオンライン形式で開催された。(上記写真:鈕奕昊さんの発表の様子) 口頭報告審査会では、修士号申請者34人と博士号申請者3人が発表を行い、博士論文進捗状況報告会では、博士号取得を目指す24人の学生が、それぞれの研究成果について報告した。発表時間は、博士前期課程の学生には20分、博士後期課程の学生には40分が振り当てられた。学位申請者は、審査委員の先生からのコメントを踏まえ、1月の論文最終提出に向けて加筆・修正を行う。 博士前期課程2年次である鈕奕昊さんは、「領域紛争にみる決定的期日の類型とその法的効果」と題した論文を発表した。この論文では、決定的期日(critical date)という国際法上の概念について、領域紛争に関する主要な判決の再検討と学説の整理を通じ、これまで一貫性が見えにくかった適用のあり方を明らかにすることを目的としている。その検証の結果、裁判所による決定的期日の運用は、「客観的日付型」と「紛争結晶化型」という二つの類型に整理できること、また、その法的効果は実体面と証拠面という二つの側面において有することを示した。発表後には、主査および副査の先生から論文構成についての指摘がなされ、決定的期日をめぐって活発な議論が行われた。 同じく博士前期課程2年次である原田嵩弘さんは、“Learning from Electoral Competition: How Politicians Adapt to Voter Preferences”と題した論文を発表した。報告では、選挙が政治家の行動を規律づけるメカニズムを、政治家が選挙を通じて有権者の選好を学習するという視点から説明した。これまでの研究が、有権者が政治家のタイプを見極める過程に焦点を当ててきたのに対し、政治家自身もまた、有権者が政策の成果を重視するのか、党派的立場を重視するのかといった点について、不確実性を抱えている点を強調した。その上で、政治家の私的利益を追求する行動は、競争的な選挙に直面することによって直接的に抑制するだけでなく、選挙を通じた有権者の選好に関する学習によっても抑えられることを示し、選挙競争が政治家の行動を規律づける2つの経路を示した。 今回の報告会も例年通りオンラインでの開催であったため、事前に設置されたZoomルームに自由に出入りすることができ、発表者以外の多くの学生も聴講していた。筆者自身は法学を専門としているが、他分野の報告を聴くことで、それぞれの研究がどのように構成され、どの点が評価の対象となるのかを具体的に知ることができた。また、来年に向けた自身の準備を考える上でも、有意義な機会となった。 (OSIPP博士前期課程 WANG Hsin Ni)
  • イベント
  • 同窓会

OSIPPオンライン大同窓会2025 開催

OSIPPオンライン大同窓会 2025年11月30日、OSIPPオンライン大同窓会2025が開催された。この会は赤井伸郎教授をはじめとする同窓会実行委員会の尽力により企画され、OSIPP修了生のネットワークの強化・および現役生や教職員との交流を目的としている。当日は修了生に加えて、現役生や現職・退職教職員が参加し、画面越しながらもにぎやかな雰囲気となった。 開会にあたっては、まず赤井教授から、OSIPP30周年記念式典をはじめとするOSIPP同窓会「動心会」の直近1年の活動報告が行われた。続いて、動心会会長の辻本賢氏の挨拶が、動心会事務局長の小林義彦氏により代読された。その後、大槻恒裕研究科長からOSIPPの現状について、教育・研究活動や学生の状況などを含めた報告があり、博士後期課程の制度改革や学際プログラム、高大連携など近年OSIPPが力を入れている取り組みについての紹介があった。 卒業生による特別報告として、田中弥生氏(前会計検査院長)による講演が行われた。実務と理論を往還しながらキャリアを重ねてきた田中氏ならではの視点から、会計検査院の役割と財政民主主義の重要性について語られた。 会計検査院は、「財政民主主義のインフラ」として機能する憲法第90条に基づき設置された独立性の高い憲法機関で、日本で唯一の財政監督機関である。検査の対象は日本銀行のバランスシートや国債発行の動向、東京オリンピック・パラリンピック関連事業、農業政策や年金制度、租税特別措置の効果など、多岐に亘る。田中氏は2024年1月に内閣総理大臣から任命され、院長としてその職務にあたった。 在任中に行ったこととして、田中氏は戦後初めて補正予算の執行状況を体系的に把握したことに触れた。そしてその結果、予算が翌年に全額繰り越しているものがあり、その半分強が執行されていないことが明らかになったと述べた。緊急に必要だという理由で組まれたはずの補正予算に執行されていないものが多いことは、どういう根拠で、どういう積算をして補正予算の要求をしているのかについて確認し、見直す必要があることを示唆する。田中氏は検査を通じて日本の財政運営に新たな視座を与えたことも強調した。 講演の後半では、田中氏のキャリアの背景にあるピーター・ドラッカーとの出会いについても紹介された。田中氏にはドラッカーから授かった2つの大きなテーマがあるという。1つは「非営利組織のマネジメントと評価」、もう1つは「ナチスの全体主義と民主主義」であり、この2つがその後の転職や生き方を大きく方向づけてきたそうだ。このうちの「ナチスの全体主義と民主主義」というテーマを通じて、田中氏は個人の関心がどのように公共の問題とつながっていくのかを考え続けてきたことが語られた。その延長線上に、財政民主主義を支えるインフラとしての会計検査院での仕事への就任があり、田中氏は「これまでやってきたことを一度すべて手放して、その役割に飛び込んだ」と振り返った。 田中氏のキャリアには、テーマを追い続けるために学びと実践を繰り返す姿勢が一貫している。非営利組織のマネジメントや政策評価を学び、国際協力銀行や会計検査院といった現場でその知見を活かしてきた。講演では、こうした学びと実践の往復運動を通じて自らのテーマを深めてきた歩みが語られた。その経験を踏まえ、OSIPPには学生や卒業生にとっていつでも戻ってきて学べる環境を提供してほしいこと、またOSIPPの現役生・修了生に向けて、「自らの関心を追求し続けること」「好奇心を大切にし、多様な人と出会うこと」「本務とは別に自分のテーマを育てる“2枚目の名刺”を持つこと」の重要性が力強く語られた。「まず望み、チャレンジすれば、必ず得るものがある」というメッセージは、参加者の心に深く響いたようだった。 同窓会の後半では、少人数に分かれてのグループ別交流会が行われた。各グループでは、ファシリテーターの進行のもと、参加者が近況を報告し合いながら、OSIPPネットワークの活用方法や今後の同窓会のあり方について活発な意見交換が行われた。参加者からは「社会人学生が履修しやすいような柔軟な学修環境を整えてほしい」といった声などが寄せられた。こうした意見に対し、現役教員からはOSIPP内で進められている議論などについて説明があり、現場の声と大学側の取り組みが交差する場ともなった。 今回で3回目となるオンライン同窓会は、地理的制約を超えて気軽に参加できるというオンラインの特性を活かし、国内外で活躍する修了生や教職員、現役生が世代を超えて集う貴重な機会となった。久しぶりに顔を合わせた教員と修了生が旧交を温める場面も多く見られ、再会を懐かしむ和やかな雰囲気に包まれていた。参加者の声や意見を通じて、OSIPP修了生の多様なニーズを把握する機会にもなった本会は、今後の同窓会活動のさらなる発展に向けた重要な一歩となったといえるだろう。 OSIPP同窓会「動心会」公式ページ:https://www.osipp.osaka-u.ac.jp/ja/graduates/#section-01/ (OSIPP博士後期課程 辻本篤輝)
  • イベント

第10回大阪大学豊中地区研究交流会 -知の共創-

OSIPPからは宮野紗由美准教授、川窪悦章講師が発表 2025年12月5日、豊中キャンパス基礎工学国際棟にて、第10回大阪大学豊中地区研究交流会が開催された。この会は、人文社会科学系から基礎科学を重んじる理系まで、幅広い部局を有している豊中キャンパスにおいて、各分野で活躍する研究者が集い、互いの研究を知り合う場として2016年から開催されている。 約4時間半にわたり開催された今回の交流会は、熊ノ郷淳総長による挨拶から始まり、続いてポスター発表形式での研究発表や情報交換会が行われた。OSIPPからは宮野紗由美准教授と川窪悦章講師が参加し、ポスター発表をおこなった。 第10回大阪大学豊中地区研究交流会 -知の共創- <宮野紗由美 准教授の発表>「How Japanese Business Managers See the U.S.–China Rivalry: Balancing Economic and Geopolitical Stakes⽇本企業の管理職層から⾒た⽶中競争: 経済的利害と地政学のはざまで」Abstract: As U.S.-China tensions rise, businesses in middle-power countries like Japan face difficult trade and investment decisions. This study examines how Japanese firm managers weigh geopolitical risks, through a December 2024 survey experiment conducted during Donald Trumpʼs second presidential term. Results show firms are highly sensitive to the risk of U.S. retaliation when engaging with China, while Chinaʼs security threat itself is less influential. Although most oppose trade restrictions, many accept U.S.-led measures targeting China, even at their own expense, while rejecting Chinese-led restrictions. These findings highlight how private-sector actors internalize geopolitical alignments, offering insight into business decision-making amid great-power competition. <川窪悦章 講師の発表>「Geopolitical Risks and Global Supply Chains: Evidence from Shipping Data」Abstract: More than 90% of Japanʼs trade activities relies on maritime supply chains facilitated by vessels. In recent years, maritime logistics has been increasingly vulnerable to geopolitical risks, large-scale natural disasters, and the enforcement of new environmental regulations. This study plans to analyze how these developments affect shipments and global supply chains by using the AIS data. Eventually, the project aims to provide evidence to support the realization of stable and resilient maritime transportation.
  • イベント

第31回OSIPPアドバイザリーボード開催

2025年12月2日、「第31回OSIPPアドバイザリーボード」を開催した。アドバイザリーボードは、OSIPPが社会に開かれた教育研究機関として地域および国際社会の発展に資することができるよう有識者より助言を得ることを目的とするものである。 現在のアドバイザリーボード委員は9人であるが、今年度は、大田弘子氏(政策研究大学院大学学長)、小林義彦氏(OSIPP同窓会「動心会」事務局長)、庄秀輝氏(日本貿易振興機構大阪本部長)、田中雄一郎氏(朝日新聞社本社論説副主幹)、原隆浩氏(大阪大学大学院情報科学研究科長)の5人の委員が出席した。 会合では、まず大槻恒裕研究科長より、アドバイザリーボードの概要およびOSIPPの現状について報告があった。続いて、河村倫哉教務委員長からは入学者の概況、留学生の出身国の割合、修了生の進路状況について、小原美紀副研究科長からはOSIPPの財政状況および支出内容について、それぞれ説明が行われた。 その後、本年度アドバイザリーボードの議題である「変化する社会のニーズと公共政策人材育成について」を踏まえ、昨年度に創立30年を迎えたOSIPPが、今後いかなる形で教育を展開していくべきかが、「学際性」および「専門性」の観点から話し合われた。議論においては、課題を俯瞰的に把握すること、そして統合的に解決策を構想することが重要である点や、産学連携によるインターンシップの実施やインターンシップを経験した学生のキャリアパスの提示など、多岐にわたる有意義な意見が委員より寄せられた。 これらの意見を受け、研究科長からは、今後学生にどのような学修機会を提供し、社会に貢献し得る人材として育成していくかを、委員からの助言を踏まえつつ検討を進めたい旨の展望が述べられ、会は閉会した。
  • イベント

2025年度OSIPP説明会(11月開催)

2025年度OSIPP説明会(11月開催) 2025年11月7日、OSIPP棟6階会議室にてオープンキャンパスの一環としてOSIPP説明会が行われた。当日は、約50名が対面とオンラインのハイブリッド形式で参加し、研究科の概要やカリキュラム、研究環境などについて詳しい説明が行われた。(写真:政治学分野について説明する南和志准教授) 説明会の冒頭では、教務委員長の河村倫哉教授が登壇し、博士前期課程の冬季入試情報や指導体制、学生支援制度などについて解説した。特に、社会人学生向けの長期履修制度や、海外提携大学とのダブルディグリープログラム、他研究科・他大学との単位互換制度など、学びの多様性を支える制度が紹介された。 続いて、法学、政治学、経済学の3分野を代表する教員が、それぞれの専門領域について説明を行った。 法学分野からは和仁健太郎教授が登壇し、法学分野の教員や授業について紹介した。OSIPPには国際関係法(国際法とEU法)の教員が多く在籍しており、他大学の法学研究科と比べてもその分野の研究環境が整っていることが強調された。国際法に関するカリキュラムは、判例や論文を読み込んで議論し、教科書では学べないような法学に特有の考え方や概念の使い方を体得する授業が多いと説明された。 政治学分野については、南和志准教授が説明を担当した。OSIPPでは、国際関係論、紛争研究、メディア研究など多様な政治学分野を学ぶことができ、国際機関やNGOなどでの実務経験を持つ教員や外部講師による特別講義も定期的に開催されているとの紹介があった。 経済学分野では、松林哲也教授が登壇し、OSIPP経済系の教育の特徴を解説した。教員の多くが現実のデータを用いた応用研究に携わっており、学生は経済学的な手法やデータ分析手法を幅広いトピックに応用し研究を行っていると紹介した。カリキュラムは、修士課程1年目に基礎理論と分析手法を徹底的に学ぶ構成となっており、経済学を初めて学ぶ学生でも無理なく理解できるよう設計されているが、より高度な内容を追求したい学生には、経済学研究科の科目を履修できる制度も整えられており、学びの専門性と学際性の両立が可能であることが説明された。 説明会の後半では、在学生3名が登壇し、OSIPPでの学びや学生生活について体験談を共有した。それぞれの発表では、授業を通じて多様なバックグラウンドを持つ仲間と意見を交わす機会が多いことや、学生同士の交流が活発であることなど、学内コミュニティの魅力が語られた。また、授業外でも留学生や社会人学生との交流が盛んであり、異なる専門分野や文化的背景から刺激を受けながら視野を広げられる環境が整っている点が強調された。さらに、社会人学生もzoomで参加し、オンライン授業や土曜日、第6限の授業などを活用し、仕事と学業を両立させながら、長期履修制度を通じて自分のペースで学びを深めていると語った。 終盤で質疑応答が行われた後、続けて博士後期課程の説明会も開催された。博士後期課程では、より高度な研究を志す学生に向けて、カリキュラムや指導体制の詳細が説明された(詳細は2026年度募集要項を参照)。 今回の説明会を通じて、OSIPPが多様な研究関心や分野、バックグラウンド、そして学びのニーズに柔軟に対応する研究科であることが改めて示された。参加者にとって、OSIPPの特色や魅力を深く理解する貴重な機会となっただろう。 (OSIPP博士後期課程 池内 里桜)
  • イベント

世界銀行キャリアセミナー「世界銀行グループで働く」

世界銀行キャリアセミナー「世界銀行グループで働く」 James Davidson氏(人事総局 上級人事専門官) 比嘉竜一郎氏(人事総局 人事専門官) 2025年11月10日、大阪大学豊中キャンパス法経講義棟にて世界銀行キャリアセミナー「世界銀行グループで働く」が開催された。 人事総局の採用担当チームから、上級人事専門官であるJames Davidson氏と人事専門官である比嘉竜一郎氏が登壇し、国際協力分野でのキャリアに関心のある学生たちが熱心に耳を傾けた。セミナーの後半には質疑応答の時間が設けられ、必要な語学力やキャリアパスの具体例などについて活発なやり取りが行われた。 学生たちにとって、将来のキャリアを考える上で大変有意義な時間になったのではないだろうか。 (OSIPPライブラリー)
  • イベント

2025年度 OSIPP(9月期)学位記授与式

おめでとうございます!! 2025年9月25日、OSIPP棟2階講義シアターにて令和7年度(9月期)学位記授与式が開催され、博士前期課程2人、博士後期課程3人の計5人が本研究科を修了した。まずは、熊ノ郷 淳総長からのビデオメッセージが上映され、その後、大槻恒裕研究科長からOSIPP修了生に学位記が授与された。 修了生のみなさん、おめでとうございます!皆様の更なる飛躍と今後のご活躍をお祈り致します。 (OSIPPライブラリー)
  • イベント

OSIPPピザパーティー開催

OSIPPピザパーティー開催 2025年8月1日、OSIPP棟6階会議室にて、国際交流委員会と院生会の共催でピザパーティーが開催された。当日は学生と教員合わせて45名が参加し、賑わいを見せた。会場には多国籍で、さまざまなバックグラウンドを持つ人が集まり、国際色豊かな雰囲気となった。 パーティーでは研究の話題から日常のちょっとした雑談まで、教員と学生が垣根を越えて交流しており、笑い声が絶えず終始和やかな時間が流れた。期末テストの合間のリフレッシュにもぴったりのイベントとなった。 (OSIPP博士前期課程 WANG Hsin Ni)
  • イベント

薮中三十二特任教授 OPEN教室 「日本の針路を考える–分断された世界、トランプ大統領で大揺れの世界で–」

2025年7月7日、OSIPP棟講義シアターにおいて、元外務省事務次官の薮中三十二特任教授によるOPENクラス「日本の針路を考える–分断された世界、トランプ大統領で大揺れの世界で–」が開催された。講義は英語で行われ、多様な国籍の参加者が集まった。 はじめに、薮中先生は過去の80年間の世界の大きな変化に触れ、特に戦後の国際秩序はアメリカ主導で再構築されてきたと述べた。そのうえで、トランプ政権の「アメリカ・ファースト」政策がこの秩序にどのような変化をもたらしたのか、またそれをどのように評価すべきかについて問題提起を行った。特に、日本にとって、アメリカの対外政策の転換をいかに理解し、いかなる対応を取るべきかという点について、参加者に思考を促した。 続いて、法の支配、自由貿易体制、アメリカの国際的関与、そして対中関係について、それぞれの現状を分析し問題を論じた。まず、国際社会における法の支配については、ウクライナ侵攻や中東での武力行使に対する安保理の機能不全と国際社会のダブルスタンダードにより、大きく揺らいでいると述べた。 自由貿易体制に関しては、1929年の世界恐慌から1994年のWTO創設までの歴史を踏まえつつ、トランプ政権の一方的な関税措置をWTOルールに反した新たな挑戦と位置付けた。また、アメリカの国際的関与については、トランプ政権下では民主主義の原則がもはや中心的価値とみなされなくなり、それによってG7サミットも本来の目的を失いつつあると述べた。 対中関係については、中国の軍事および経済面における台頭や、台湾有事問題に言及した。米中関係については、トランプ政権が関税をめぐって中国に強硬な姿勢を示す一方で、他の分野では必ずしも同様の態度をとっているわけではないと指摘した。 これらの問題を踏まえ、薮中先生は日本の針路として次の3点を提示した。第一に、日米同盟を強化し、とりわけ、核兵器を含むアメリカの戦力による抑止力を同盟国の防衛に適用する体制−いわゆる「拡大抑止(extended deterrence)」−の実効性を高めること。第二に、日本の防衛力を強化すること。防衛関連予算を巡る議論を単にアメリカの意向に沿うのではなく、「日本のため」という視点で考えるべきだとし、日米安保は日本のみならずアメリカの東アジア戦略の一部でもあることから、交渉を通じた対応の必要性を指摘した。そして第三に、アジアの平和に向けた外交努力を強化し、ASEAN+3、RCEP、TPPなどの地域協力を積極的に推進することが重要だと述べた。 既存の国際秩序が揺さぶられる一方、新たな国際秩序もまだ確立されていない現在、私たちはいかにして目の前の諸問題を捉えるべきだろうか。外交実務の経験を持つ薮中先生の講演を通じて、筆者は国際関係と法の支配との摩擦を実感すると同時に、紛争処理において平和的解決を模索しつつも国際法の規範を堅守しようとする姿勢に触れることができた。今回の講演は日本の外交方針を扱うものであったが、薮中先生の伝えたメッセージは、国籍を問わず多くの人にとって意義のあるものだったのではないだろうか。 (OSIPP博士前期課程 WANG Hsin Ni)
  • イベント

2025年度「OSIPPでデータ分析を学び卒業した先輩とのオンライン交流会」開催

OSIPPでデータ分析を学び卒業した先輩とのオンライン交流会 2025年6月21日、「OSIPPでデータ分析を学び卒業した先輩とのオンライン交流会」(CEPO* 主催)が開かれた。Zoomにて開催され、12名の学部生、大学院生が参加した。プログラムでは、OSIPP博士前期課程に在学中の学生である筆者と、OSIPP博士前期課程、博士後期課程を修了後に就職している先輩が登壇した。 株式会社dipでデータサイエンティストとして働いている久保知生さん(2024年3月 博士前期課程修了)は、データ分析を仕事にしたいと考えている人たちに向けて仕事の内容や魅力について話した。OSIPPで学んでいるうちに専門性を活かした職に就きたいと考え、当職を志望するようになった久保さんは、ぜひデータサイエンティストという職業を考えてみてほしい、というメッセージを伝えた。 シンクタンクである日本経済研究センターで働いている阿部眞子さん(2025年3月 博士後期課程修了)は、働きながら博士後期課程を修了しており、その過程や難しさ、学位を取得するための努力について語った。阿部さんの現在の仕事の内容についても説明があり、シンクタンクでの業務にOSIPPでの学びがどう生かされているのかについて話した。 プログラムの後半ではブレイクアウトルームに分かれて質疑応答が行われ、参加者が質問する機会が設けられた。OSIPPの研究環境や専門性を活かした就職の仕方などについての質問があった。 学部生にとって大学院という場所は心理的に遠い存在で、関心があったとしてもその様子について知ることができる機会は少ない。また、大学院生にとってもOSIPP修了後の進路について詳しく共有される機会は珍しい。そういった意味でも、本プログラムはOSIPPでの学びとその生かし方について関心のある人に直接情報が提供される貴重な機会であったように思う。これを機に、参加者は大学院進学、OSIPP進学、そしてその先の将来の選択肢の多さについて認識できたのではないだろうか。 (OSIPP博士前期課程 奥野愛理) * CEPO(Center for Evidence-Based Policy Making):OSIPP経済系教員で構成されている研究センターで、質の高いエビデンスに基づく政策立案に役立つ、厳密な実証/理論研究の推進に努めている。 登壇者の久保さんのレポート記事: https://www.wantedly.com/companies/dip/post_articles/985090?fbclid=IwY2xjawLO4B9leHRuA2FlbQIxMQABHhTEYI-WylhQQnuZzWp04UWdL45hSNV9VAzwuQGVwgwKOd7p30aRrT-cjHdy_aem_6pkzPP-uG1AdYpXjMOg4kg
  • 留学
  • イベント

OSIPP海外インターンシップ・海外研究の助成に関する説明会

OSIPP海外インターンシップ・海外研究の助成に関する説明会 2025年6月13日金曜日の昼休みに、OSIPP棟2階講義シアターにて海外インターンシップ・海外研究の助成に関する説明会が開催された。説明会はオンラインとのハイブリッド形式で、日英両方の言語で実施された。 説明会では、国際交流委員長であるヴァージル・ホーキンス教授より、助成の対象となるインターン・研究の開催時期や、応募方法の詳細などが述べられた。現時点ではまだ受け入れ先などが決定していなくても良いことも強調され、積極的な応募が推奨された。 最後には質疑応答の時間も設けられ、参加者からは他の助成金との違いや、提出書類などについての質問が寄せられた。 興味がある方は応募要項等を確認の上、是非ご応募いただきたい。 問い合わせ先:研究支援室 国際交流担当 (OSIPPライブラリー)
1 2