- イベント
海外インターンシップ・研究報告会
2026年3月31日、海外インターンシップ・研究報告会がオンラインで開催された。 OSIPPでは、学生に海外の国際公共セクターでの実務経験を奨励し、現場感覚を備えた国際公共政策の研究者・実務家を育成することを目的として、海外インターンシップや現地調査に基づく研究の遂行を助成している。2025年度は6名の学生が助成金を受けて海外での活動に取り組み、今回の報告会でその成果を報告した。活動の内訳は研究4件、インターンシップ2件で、訪問国はペルー、カナダ、台湾、フィリピン、ブルキナファソ、ベトナムと多岐にわたった。報告は英語で行われた。 博士後期課程2年のJaramillo Abad Gleymang Yubertさんは、ペルーで実施したインタビュー調査の成果を報告した。Jaramilloさんは、ミックスメソッド(定量分析と定性研究を組み合わせた手法)を用いて、ペルーの漁業における環境ガバナンスについて研究している。研究助成金を活用し、昨年度に引き続き2回目の現地インタビュー調査を実施した。今回の調査では、民間セクター(漁業関連企業)、公共セクター(省庁)、NGOなどに所属する80名の多様なステークホルダーに対してインタビューを行い、問題を多角的に検討した。今後はさらにインタビューデータを分析したり、定量的な分析も組み合わせたりしていく予定であるという。 博士前期課程2年の大谷理化さんは、台湾における市民団体訪問の経験を共有した。大谷さんは民主化に関する修士論文を執筆し、自身も市民団体での活動経験を有することから、台湾を重要なケーススタディとして位置づけ訪問した。現地では、Taiwan Youth Association for Democracyなどの団体を訪問し、若者の政治参加を促す若手政治リーダーらと面会した。訪問を通じて、台湾と日本の政治制度の違い、政治家と市民の距離の近さ、さらには人々の日本政治への関心の高さが印象に残ったという。参加者からの「団体や政治家とのネットワークをどのように構築したのか」という質問に対しては、自らメール等で積極的に連絡を取り、コンタクトを確立したと説明した。 いずれの発表者も、自身の関心と密接に関連するテーマを軸に、それを発展させる形で理解を深めたり、新たな挑戦に取り組んだりしていた点が印象的であった。また、どの発表者も、現地に足を運ばなければ得られない知見を身につけていたことがうかがえた。海外で研究活動やインターンシップに挑戦してみたい方は、2026年度の助成金への応募を検討してみてはどうだろうか。 (学生の学年は2025年度のもの) (OSIPP博士後期課程 池内里桜)