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教員からのメッセージ

身近な視点から法を学ぶ

法学科 青竹 美佳 准教授 法学科 青竹 美佳 准教授

皆さんの中には、法学に対して固いイメージを持っている方もいるかもしれません。確かにそのような面があるのかも知れませんが、実際に法学の世界をのぞいてみると、法学は、多面的でかつ奥深く学びが いのある学問であるということが分かります。

例えば、私は民法を研究していますが、民法は、私人間の財産関係や家族関係について規律する、我々に身近な法律です。インターネットでギターを買ったけど不良品だったとか、自転車を運転していて歩行者に怪我をさせてしまったとか、離婚した後に未成年の子を誰が世話するかなど、民法が規律する問題は多種多様です。もっとも、民法学は決して単純ではありません。たとえば、自転車で歩行者に怪我をさせてしまった例をとっても、民法の条文をただ当てはめて運転者に損害の賠償をさせるという結論が機械的に導かれるというわけではありません。損害の賠償をさせるには、加害者に過失がなければならないとされ、その過失とはどのような意味なのかを考えなければなりません。また、損害の賠償をさせるには加害者の行為と怪我との間に因果関係がなくてはなりませんが、因果関係とは民法ではどのような意味なのかについても判例や学説で争いがありますので、簡単には結論が出ません。私は今でも民法の面白さと難しさの両面を感じ、分からないことが理解できたり、新しい考え方に出会ったりする喜びを感じながら、法学を続けてよかったと日々感じています。

法曹を目指す人にも、そうでない人にも、大阪大学法学部でぜひ法学の世界を楽しんでほしいと願っています。

法学科 青竹 美佳 准教授

文系の視点でデータを扱う

国際公共政策学科 北村 周平 講師国際公共政策学科 北村 周平 講師

今、私たちは「データの時代」に生きています。学問の世界だけでなく、行政機関や民間企業でも、データを積極的に利活用する取り組みが始まっています。しなしながら、データをきちんと扱える人材はまだ十分に足りているとはいえません。

データを扱う人たちは、大きく2つのタイプに分けられます。まずは、プログラマーです。コンピューター言語を駆使し、美しく使いやすいユーザーインターフェイスを作ることを通じて、データを取得・管理・可視化するエキスパートです。一方、もう1つのタイプが、データ・サイエンティストです。取得されたデータを「調理」し、政策や企業戦略に役立てるためのエビデンス作りをします。

これまで、データを扱う人たちは理工系出身のイメージがありました。しかし、時代は変わりつつあり、今は文系の知識と発想力を持ったデータ・サイエンティストが積極的に求められています。国際公共政策学科に入られた皆さんの強みはここにあると思います。法・政治・経済の知識と発想力を身につけられる機会は他になかなかありません。

データには、国や学問などの境界はありません。このため、汎用性のある分析手法を身に着ければ、どのようなデータにも応用ができます。唯一、因果と相関の違いは知っておくと便利です。データ上、ある事象XとYに関係があることがわかっても、それが相関なのか因果なのかによって、どのくらい信頼のおけるエビデンスなのか解釈が異なります。例えば、「風が吹けば桶屋が儲かる」は、きちんと分析しない限りは「風」と「桶屋の収入」の相関を示したものに過ぎません。言い換えると、それだけの結果をも とに強い風を(どうにかして)吹かせようとしても桶屋は儲かりません。一方、「風」と「桶屋の収入」に因果関係があることがわかったなら、桶屋を助けるために強い風を(どうにかして)吹かせるのは理にかなっています(もちろん、強風で他に被害がでないようにする必要はありますし、桶屋を助ける方法は 他にあるかもしれません)。

学科でもデータを扱う授業が増えています。この機会に、ボーダーレスなデータの世界に飛び込み、新しいエビデンス作りをしてみませんか。

国際公共政策学科 北村 周平 講師