同窓会が正式発足

「動心会」

会長には神田氏

OSIPP同窓会の設立総会が7月11日、共通教育管理講義棟で開かれ、同窓会「動心会」が発足した。
総会ではまず、発起人会から経緯の説明、会則、役員選任の提案が行われ、拍手で承認された。名誉会長には黒澤満研究科長が、会長には神田延祐氏(博士後期課程2年、元三和銀行副会長)が就き(=写真)、4名の副会長、2名の会計監事、事務局長のほか、入学期ごとの幹事(第1期から3期まで各3-4人)、2名の学生会員代表が役員として選任された。
神田会長は「OSIPPは94年に発足以来、修了生は百人を超えた。同じ『窓』を懐かしむだけでなく、互いに切磋琢磨して『窓』を動かす会でもありたい」とあいさつ、「動心会」という会名の趣旨を説明した。総会には遠隔地のOB・OGをはじめ約80人が参集し、卒業生・在校生名簿、改定されたOSIPPパンフレットなどが配布された。
引き続いて、OSIPP生みの親である両名、川島慶雄初代OSIPP研究科長が「難民法研究の軌跡と展望」と題して、また蝋山昌一前教授が「ビッグ・バン後のビッグ・バン」のテーマで、それぞれ記念講演を行った。
その後、待兼山会館で開かれた懇親会では、前OSIPP教授の津守滋クゥエート大使、神余隆博ドイツ公使からの祝辞も披露され、和やかな歓談の輪ができていた。
問い合わせは同会事務局長の阪口規純助手(tel:06-850-5839,e-mail:sakaguti@osipp.osaka-u.ac.jp)まで。



院生会幹事ら決まる

OSIPP院生の自治組織である院生会の98年度通常総会が4月16日、イ号館で開かれ、新しい幹事が決まった(敬称略)。代表幹事は古川浩司(D1)、渉外・補佐は内河友規(M1)、書記は周燕飛(D1)、社会人・留学生・懇親会担当は坂井亘(M1)とチャナンヤ・パンナラッサー(M1)、経理・厚生は蒋微筱(M1)、大河内淑恵(M1)、神宮司英弘(M1)、と小川賢(M1)、ホームページ担当は安田拡(D1)の計10名。また、会計(会計監査担当)には佐渡紀子(D2)が選出された。


卒業生近況

入学一期生同士でOSIPP内結婚第一号の

落合大輔さん、服部篤子さん夫婦

「OSIPPは私の人生のターニングポイントでした」と振り返る服部さんに、「きわめて満足のいく2年間だった」とうなずく落合さん。ともにOSIPP草分けの社会人学生として、博士前期課程で学んだ間柄。96年に卒業、9月に結婚してもう2年近く経つが、OSIPP内で結実した関係はいよいよ盤石と見てとれる。今は、落合さんのロンドン転勤を控え、両人とも引越しなどあわただしい日々を送っている。
野村総合研究所で金融関係の研究員をしていた落合さんは、国内留学の形で入学し、蝋山昌一教授(現富山・高岡短期大学学長)のもとで、アジアの国際金融センター競争に関して研究。「自分の考え方の軸ができたことが大きい。蝋山先生には論文の一字一句を直してもらい、長い文章の書き方なども勉強できた」と成果を語る。ロンドンでは主にヨーロッパ通貨統合の情報収集・分析にあたる。
服部さんはOSIPPでは、広告代理店の仕事と両立させるため、睡眠2、3時間という日々だったが、山内直人助教授のもとで企業フィランソロピーの経済分析に取り組んだ。卒業後は退職し、総合研究大学院大学での研究プロジェクトに参画。「イギリスはチャリティーなどの伝統もあるのでいろいろ勉強できそう」と期待している。
二人の出会いはエコノメトリックスの授業。互いに初めての分野で、宿題を相談しあっているうちに意気投合したそうだ。OSIPPにとってはよき先例だが、後続はまだない。「ならば、きっかけを与えるため宿題を強化しようか」という提案が教官にあるとか、ないとかで、学生側は戦々恐々としている。
転勤は7月末。イギリスにはOSIPPからの留学生が4、5人おり、さっそくOSIPP同窓会英国支部を発足させるそうだ。


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