アドバイザリーボード 第2回会合開き議論

OSIPPアドバイザリーボードの第2回会合が4月26日、OSIPP棟6階会議室で開かれた。アドバイザリーボードは学内外の有識者がOSIPPを評価し、提言などを行う常設の諮問機関で昨年7月に発足。委員は関西をベースにする民間企業、官公庁、シンクタンク、外国公館、マスコミ、政界などの出身者17名で、今回の会合には9名の委員が参加した。
 会合では金森順次郎・前大阪大学総長が議長を務め、辻正次研究科長が現状と外部評価報告書について説明。平ノ上昭夫事務部長による文・法・経・OSIPPの事務部統合に関する説明の後、自由討論に入った。「グローバルな視点から取り組んでいるが、もっと外国人の先生が入ってもいいのではないか」(金谷信委員)、「博士、修士の論文はきっちりとプラクティカルなことをされているが、関経連でアンケートをしたらどういう教育をすべきか企業と大学でギャップがあった」(藤野政彦委員)、「OSIPPの独立行政法人化の場合、他大学との差異化はどうするのか」(藤原安次委員)、「省庁や実業界から教官として受け入れるのなら、教授の方も代わりに出向することを考えては」(森信茂樹委員)など活発な質疑があった。
 第3回の会合は今秋の予定。


学生による授業評価アンケートまとまる

●学生が授業を選ぶ利便性

●教官の授業の向上図り

 OSIPPでは学生が自分の受講した授業について評価を行う「授業評価アンケート」を実施しており、このほど1999年度の結果がまとめられた。
 最近はこの種のアンケートを行う大学もあるが、まだ教官側の反発があり広く普及していない。OSIPPでは学生が授業を選ぶ利便性と、教官側の授業、カリキュラムの向上を図るため95年から導入している(当初は非公式な形)。
 調査はOSIPPの教務委員会が行うもので、99年度の1学期、2学期に開講されたほぼ全科目が対象。授業の内容、教官の教え方など25の質問に対し、受講生自身が5段階で評価し無記名で回答する。コメント欄には自由に意見を書ける。教官側にも反論の機会があり、評価に対する感想、反論、反省などもあわせて記載されている。アンケート結果には授業名、教官名が明記され、学生は院生研究室で自由に閲覧できる。
 「教官の説明はわかりやすいか」「教官は授業前に十分な準備をしているか」などの質問に対し概して肯定的な回答が多いが、中には半数以上の受講生が「全く違う」「どちらかといえば違う」と答えた授業もあった。
 学生の自由コメントには「熱意、伝えたいメッセージに感動した。宿題が多くて大変だったが成果は大きい」「実際の問題に即していて、OSIPPの趣旨に一致しており、有益な講義」「人数が少なかったせいもあり、全員の理解を伺いながら授業が進められていたのでよかった」など好意的なものの他、「いいかげんでまとまりのない、たかだか雑談を繰り返していただけで時間の無駄」という手厳しい批判もあった。
 また、教官からは「わからなければ研究室に質問に来るべき」「基礎知識、問題意識、英語力など学生は受講要件を欠いていた」といった反論があった。


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