5期生60人が入学

OSIPPの入学式が4月3日、共通教育管理講義棟で行われ、博士前期課程36人、博士後期課程24人の計60人が、5期生として入学した。これでOSIPPの在学者数は154人となった(休学者を含む)。

入学試験は秋季と冬季の2回行われ(博士後期課程は冬季のみ)、博士前期課程には143人が志願し、内138人が受験、51人が合格した。競争率(志願者数÷定員)は約4.1倍。同後期課程は41人が志願し全員が受験、 26人が合格した。競争率は約2.0倍だった。前年度と比較すると、志願者は博士前期課程では19人減、競争率も下がったが、同後期課程では志願者は7人増加、競争率も微増した。

入学者60人のうち、社会人が21人を占め、留学生は10人。最高齢は61歳で、今年度も多様な経歴を持つ人が多い。

入学式には新入生約50人と教職員らが出席。まず黒澤満研究科長が 「みなさんはもう、半分研究者なのであるから自ら学んでいく姿勢を忘れずに。NGOのキャッチフレーズに『Think globally, act locally』というのがあるが、actに関してもgloballyにがんばって欲しい」と激励し、新入生を代表して博士前期課程の碇井良平氏が宣誓書を読み上げ た。


助教授に星野氏

OSIPPの助教授として星野俊也(ほしの・としや)氏が4月1日、着任した。星野助教授は上智大学外国語学部英語学科を卒後、東京大学大学院総合文化研究科に進学、渡辺昭夫教授(現・青山学院大学教授)の下で主に国際関係論を専攻した。専門調査員として、ワシントンの日本大使館に3年間勤務、91年から外務省系のシンクタンク「日本国際問題研究所」で主任研究員を務め、米国外交や安全保障などを担当した。この間、プリンストン大学ウッドロウ・ウィルソン・スクールでも研究。 近年は国連、アジア・太平洋地域の安全保障協力、紛争の平和的解決に向けた第3国・国際機構の役割などに焦点を当てている。

OSIPPでは国際安全保障論、国連システム論などを担当。「国際社会はanarchicalと言われるが、『秩序』や『正義』がないわけではない。それらが政策的にどれほど『公共性』をもつのか、規範とパワーの 両面から研究するのはOSIPPの重要な役割だろう」と話している。

群馬県出身、1959年生まれ。家族は妻と「(同助教授に)そっくり、クローンと言われる」娘(3歳)。


寄付講座「個人金融サービス」開講

首藤教授、加納、コンゴロ助手ら

寄付講座「個人金融サービス」が新たに今年度から開講された。

担当教官は、首藤恵(すとう・めぐみ)中央大学経済学部教授。同教授は 1970年慶応義塾大学経済学部卒、同大学院経済学研究科修士、博士課程 修了、経済学博士(同大学)。日本証券経済研究所主任研究員、明海大学助教授などを経て、93年から現職。

「4月から外国為替業務が自由化され、いよいよ金融ビッグ・バンが スタート。この時期に、OSIPPの教壇に立てるのは幸せなことです。日本の金融システムと金融産業のあり方について、利用者の立場から皆さ んと議論を楽しみたいと思ってます」と話している。

また、同寄付講座の助手に2名が採用された。加納正二氏は80年南山大学経営学部卒、名古屋市立大学大学院経済学研究科修士課程修了、98年OSIPP 博士後期課程修了、国際公共政策博士(大阪大学)取得。この間、大垣共立銀行、岐阜県産業経済研究センターに勤務。専門は金融論。

コンゴロ氏は、89年キンシャサ大学(旧ザイール)法学部卒、弁護士として活動した後、91年に来日。大阪外大、新潟大学法学部、大阪大学 法学部で学び、大阪大学大学院法学研究科修士課程を修了、98年OSIPP 博士後期課程修了、国際公共政策博士(大阪大学)取得。専門は国際知的所有権法。


飯田助手、京産大講師に

助手の飯田善郎氏は3月末でOSIPPを離任し、4月より京都産業 大学経済学部に専任講師として着任した。飯田氏は1992年早稲田大学 商学部を卒後、大阪大学大学院経済研究科修士課程に入学、94年同研究 科を修了し、OSIPPの一期生として博士課程に入学。95年同課程を退学し助手に採用された。専門は経済成長論で、特に国家間・企業間の相互依存性を導入した内生成長モデル分析。

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