99年度の入学志願者
過去最高

博士前・後期で209人

 99年度のOSIPP入学志願者は、秋期試験、冬期試験合わせて209人に達し、94年の創設後、過去最高を記録した。内訳は、博士後期課程志願者が微減したものの44人、博士前期課程(修士課程)志願者が増加し165人、合計は過去最高だった昨年の205人を4人上回った。定員は博士前期課程35人、同後期課程21人のまま増えていないため、競争率も年々高くなっている。
 この結果について、黒澤満研究科長は「最近、多くの大学院ができ競争が激しくなっている。普通は創設後、数年すると頭打ちか、減少する傾向があるが、OSIPPへの志願者が増え続けているということは、OSIPPが評価され魅力があるからだろう。今後とも入学志願者の期待に応えるよういっそうの努力をしていきたい」と話している。


5年間活動報告書を発行
 

OSIPP発足後5年間の歩みを記録した『大阪大学大学院国際公共政策研究科 5年間活動報告書 1994−1998』が昨年10月、発行された(=写真)。
 同報告書は、OSIPPが昨春5周年を迎えたのを記念して企画され、下村研一助教授を中心に教官、秘書らが約半年かけて執筆、編集した。全体は2部構成で、前半は研究科としての概要、取り組み、今後の課題をまとめ、後半は各教官個人ごとの履歴、業績を掲載。中ほどには、新校舎や往時の記念写真などを含んだカラーページをはさんでいる。表紙の図柄は、地球と緑野の中の一本道をデザイン化したもので、OSIPPの理念、イメージをシンボリックに表現している。A4版で全139頁。学内外の関係機関などに配布された。


学位論文口頭報告会
厳しい指摘と励ましと


 
 今春修了予定者の学位論文を審査する口頭報告審査会が12月2、3日、OSIPP棟で開かれた。修士(博士前期課程)36人、博士後期課程の12人が作成中の学位論文を11月に提出、この日はその骨子を主査1名、副査2名の教官に対して口頭で報告し、質疑応答を行なった。
 持ち時間は修士課程が20分、博士後期課程が40分。「論文の目的がはっきりしない」「資料の使い方が不適切。1次資料にあたるべき」「正月もクリスマスも返上してやらないと」といった教官らからの厳しい指摘のほか、公開で行なわれたためフロアの傍聴者からも質問が寄せられた。
 報告者は指摘された問題点を修→ 今春修了予定者の学位論文を審査する口頭報告審査会が12月2、3日、OSIPP棟で開かれた。修士(博士前期課程)36人、博士後期課程の12人が作成中の学位論文を11月に提出、この日はその骨子を主査1名、副査2名の教官に対して口頭で報告し、質疑応答を行なった。
 持ち時間は修士課程が20分、博士後期課程が40分。「論文の目的がはっきりしない」「資料の使い方が不適切。1次資料にあたるべき」「正月もクリスマスも返上してやらないと」といった教官らからの厳しい指摘のほか、公開で行なわれたためフロアの傍聴者からも質問が寄せられた。
 報告者は指摘された問題点を修正して、最終的な論文を1月に提出。博士後期課程の学生はさらに口頭の最終試験を経て、学位論文審査委員会が審査、教授会での決定を受けて、2月18日に学位授与者が発表される。


米総領事と院生が討論

 駐大阪・神戸アメリカ総領事のロバート・ルーダン氏とOSIPPの学生らとの懇談会が1月24日、大阪・梅田の同総領事館で開かれ、安全保障をテーマに率直な意見交換を行った。
 OSIPPでは同総領事館、付設の関西アメリカン・センターと協力関係が深く、総領事はOSIPPアドバイザリー・ボードの委員を務めるほか、昨年には共催でハワイの米・太平洋軍の研究視察も実施している。
 ルーダン総領事は、「日本のリーダーとなる学生諸君と意見交換して日米の相互理解を深めたい」と話し、OSIPP側からは黒澤満研究科長をはじめ、学生ら11人が参加。核問題とそれにからむ米艦船の日本寄港問題、米軍基地問題、ヒロシマ・ナガサキにも話題が展開した。
 今回の懇談会は初めての試みだが、今後も経済・通商問題、人権問題などテーマを決めて定期的に開催される予定。


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