シンクタンク探訪

三和総合研究所


 世界のベストシンクタンクに―という長期ビジョンを掲げ創設以来、順調に規模を拡大させてきた『三和総合研究所 (SRIC) 』(本社・東京都港区) は1996年、中国・上海に次いでアジア2番目の海外駐在事務所をインドネシア・ジャカルタに新設、さらにアジア10カ国地域の代表的なシンクタンクとの業務提携協定にも着手、アジアの一大情報ネットワークづくりを始めた。
 同研究所は1985年10月都市銀行系としては初のシンクタンクとして設立。当初は主に官庁や自治体を対象にしたマクロコンサルタントを手がけていたが、その後、経済・社会各分野の専門研究員を集めてコンサルティング技術、調査・分析手法を向上させるとともに1994年には抜本的な組織改革を実施。従来の調査、研究開発、経営戦略、企画管理の各本部に加えて国際、業務開発の各本部を新設した。
 「最初の10年で国内の基礎固め、次の10年でアジアのベスト、最後の10年で 世界でベストのシンクタンクに」という長期ビジョン通り事業内容、規模は順調に拡大を続け、『欧米と比較した日本の輸入障壁度』、『高齢化の進展が消費構造・市場に与える影響』、『日本型経営システムの定量分析』など、多くの調査やレポートを送り出してきた。
 長期ビジョンの第2期目に入った1996年、アジア戦略展開のためジャカルタに海外駐在事務所を開設(海外拠点としては6ヵ所目)。現地の企業・金融機関 と、インドネシアに進出している日系企業へのコンサルティング業務の拠点とする一方、アジア各国の最新情報を入手、現地で活動する企業に信頼性の高いサービスを提供するための一大情報ネットワークづくりを進めている。
 同社では今後、シンガポールやフィリピンなどにもコンサルティングの拠点 を設ける計画で、山本信孝社長は「日系企業にアドバイスするだけでなく、現地 企業に技術やノウハウを伝授して、地域の発展に資する活動を展開したい」と話している。

写真=カジュアルウェアでの出社も多い研究員(研究開発第一部の打ち合わせで)



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