| 受験生への学科長メッセージ『グローバルな人材を』 | |
学科長:星野俊也 教授
国際公共政策学科は、グローバルな人材、すなわち世界を舞台に活躍できる人を育てることを目的としています。具体的には、国際的な問題が生じれば、すぐにでも飛行機に乗り国際会議に参加し、専門的能力を生かして各方面と交渉を重ね成果を出すことができるような人材です。そのために、三つのことを教育の基本として重視しています。国際公益を重んじる精神の涵養、社会科学分野における知識や技術の修得、そして外国語能力の向上です。
国際公共政策を考えるには、まず人を助けたいという思いが必要です。他人がそして世界が抱える不幸を受け止められる感受性を持つこと、さらにその解決のために努力を惜しまない姿勢が求められます。言い換えれば、世界全体のことを考えられる感性が必要です。また、国際公共政策学科の学生には、勇気と行動力を求めたいと思います。世界のどこかで重要な問題が生じれば、すぐに現場に駆けつけたり的確な行動を始めたりするようであってほしいと思っています。
しかし、それだけでは十分ではありません。いかに人を助けたいという気持ちが強くても、問題を実際に解決するには知識と技術が必要です。役立つ人材になるためには、大学や大学院で学ぶ高度な専門性を身につけなければなりません。人の病を治すには医学の知識がいり、機械を修理するには電気や工学の知識がいるように、社会を改善するためには社会の構造や政策のあり方に関する知識がいります。貧困を解決するには、制度や法律を整備すること、平和で安定した統治を維持すること、そして、富を作り出すために国内産業の育成、雇用の創出などの経済問題を解かなければなりません。いずれかの分野において、十分に高い専門的な能力を身につけていなければ、役立つ人材とは言えず、国際社会で活躍することはできません。そこで、国際公共政策学科では、法律、政治、経済という社会科学の主な分野の専門的知識が身につけられるようなカリキュラムを組んでいます。
社会科学分野の知識は、海外で働くための素養として不可欠ですが、実は実質的な側面もあります。例えば、外交官になるには国家公務員に合格しなければなりません。そのためには、法律、行政、経済の試験があります。外交官には、語学力が問われますが、なによりこれらの知識が必要となります。また、これらの分野の勉強は、地方公務員試験にも役立ちます。
以上にくわえて、国際舞台で活躍するには、外国語能力が必要であることは言うまでもないでしょう。文化や考え方の違う人たちとの交渉をまとめたり複雑な構造を持つ問題に関して意思疎通をしたりするには、かなり高いレベルで他の言語を操れなければなりません。そのためには、日本の大学で4年間を過ごすだけでは、十分ではありません。是非、留学をしてほしいと思っていますし、学科としては、学生がそのチャンスを手に入れられるようできるだけ多くの機会を提供していきたいと思っています。
語学力は、国際舞台に限らずとも日常の仕事や生活において不可欠になってきました。それは、一般に日本人が意識している以上に重要性を増しています。今日のグローバル化している社会において、問題は国境を越えて広がり、人々の活動も国境を意識することなく行われるようになりました。昇進に一定以上の語学力を要件としている大手企業が増えてきました。また、日本国内の組織や社会においても、意思決定を行う地位に就くには外国語が話せることが重視されるようになっています。この傾向は、今後ますます強まります。日本国内で必要とされる人材とは、世界で通用する人材であるという時代になってきました。求められる人材の基本的要件が、大きく変化しつつあります。それに対応するために、大学教育も大きく変わっていかなければなりません。
国際公共政策学科には、群を抜いて優秀な学生が集まってきています。それは、入試の結果にも反映されていますが、なによりも入学してきた学生の資質と意欲の高さにあらわれています。国際指向が強く、海外の出来事に強い関心を示す学生が多くいます。将来、国際機関職員や外交官、あるいは、国際経済の分野で活躍する人になるために、大学で十分な準備をしてほしいと願っています。

